プロローグ*酸いも甘いも

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元々激務の『営業企画部』 此処に配属されてからは定時に帰社するなんてコトはあり得なかった。 ウチの室長は会社で寝泊まりしているんじゃないかと噂される位、誰よりも早く来て、仕事をしていた。 私は近くのコンビニで買ったサンドイッチを頬張りながら、高速でキーを叩いた。 「まだ・・・頑張るの?長瀬さん」 「あ、はい…」 また一人また一人とフロアから人が消えていく。 とうとう私だけになってしまった。 「今日はこの辺りで…いいか…急ぎの資料じゃないし」 私は凝り固まった肩を回して、腰を上げた。
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