1847人が本棚に入れています
本棚に追加
「社長室のコーヒーサーバーはやっぱり違いますね…」
「他のフロアにコーヒーサーバーは知らないので…俺は違いが分かりませんが」
「そうですか…」
二人でコーヒーを淹れていると社長が出入口でジッと見ていた。
「社長、そこで何してるんですか?」
「え、いや・・・別に…」
社長は私と目を合わせた途端、デスクに戻って行った。
「変なの・・・」
「…あんな高崎さんは初めて見たよ…」
「そうですか?」
「・・・長瀬さんのコトが気になるんですね…」
「えぇ~っ!?」
「・・・コーヒー…貴方が持っていってください」
「あ、はい」
私は淹れたてのコーヒーをトレイに載せ、社長のデスクへといそいそと持って行った。
「コーヒーです。どうぞ」
「ありがとう…長瀬さん」
「…社長…仕事してくださいね」
「俺はお前に言われてなくてもやってるぞ」
社長は怒って、私に資料を見せた。
「冗談ですよ。冗談…」
「俺は一応社長だ…からかうな…万葉」
「…社長と長瀬さんはお付き合いされているんですか?」
「・・・別に…」
「でも・・・二人はいい雰囲気ですよ…本当に仕事が出来るか…不安ですね」
「神木…それよりもコーヒー飲んだら、会議に行くから…留守を頼む」
「はい、承知しました。長瀬さんと共に社長の留守をお守りします」
最初のコメントを投稿しよう!