1847人が本棚に入れています
本棚に追加
「横暴って…俺は別に…」
彼は後ろを振り返り、私をジッと見る。
色素の薄い切れ長の瞳に私の顔が映り込んだ。
私も肩を揉む手を止めて、彼を見た。
社長は肩に乗った私の手を掴んだ。
「社長!?」
そして腰を上げて、私を抱き締めて来た。
「ち、ちょっと!?」
「…常務の推薦とは言え…お前が自ら、俺のテリトリーに入って来るなんて…思いもしなかったぞ。万葉」
「わ、私だって…」
常務の命令でなきゃここには来なかった・・・
社長は私の顔に顔を近づけて来る。
彼の吐息が私の頬を掠めた。
「万葉お前…いつ目を瞑るんだ?」
「え、あ…」
私は慌てて目をギュッと瞑った。
すると唇に社長の肉厚の良い柔らかな唇が重なって来た。
Hのテクニックもさることながらキスも上手な社長。
私達は暫く甘いキスに溺れてしまった。
「!?」
ノックの音で、互いに我に返って、唇を離した。
「誰だよ…全く」
「はい」
「神戸だ…」
「浩明!?そっか…万葉お前は隠れろっ…」
社長は私をプレジデントデスクの下に押し込んだ。
最初のコメントを投稿しよう!