恋人のキス

5/7
前へ
/134ページ
次へ
神戸室長は社長室を出て行った。 ―――神戸室長の言っていた瑠莉さんって誰? 私のコトを瑠莉さんの代わりと言っていた。 「おーい、万葉。出て来いっ」 私は椅子を押し出し、デスクの下から出て来た。 「合宿のしおりが出来たようだ…見るか?万葉」 「それ…私が仕事の合間を縫って作成したんですよ…」 「そうかなのか?」 「それよりも・・・早くその…唇に付いてる私のグロス…何とかしてください」 「あ…そうだったな…」 社長は親指でグロスを拭った。 「それよりも誰ですか?瑠莉さんって…」 「…あ…兄貴の恋人だ…俺と浩明の初恋の人でもあるな…」
/134ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1848人が本棚に入れています
本棚に追加