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神戸室長は社長室を出て行った。
―――神戸室長の言っていた瑠莉さんって誰?
私のコトを瑠莉さんの代わりと言っていた。
「おーい、万葉。出て来いっ」
私は椅子を押し出し、デスクの下から出て来た。
「合宿のしおりが出来たようだ…見るか?万葉」
「それ…私が仕事の合間を縫って作成したんですよ…」
「そうかなのか?」
「それよりも・・・早くその…唇に付いてる私のグロス…何とかしてください」
「あ…そうだったな…」
社長は親指でグロスを拭った。
「それよりも誰ですか?瑠莉さんって…」
「…あ…兄貴の恋人だ…俺と浩明の初恋の人でもあるな…」
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