きっとあなた フェチ 4

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❁ Ⅷ ❀✿❁❀ ✿ … ナンデ ?   コウナッチャッタンダロ、  ナンカ、ココ、「 変 」        ジャナイ?  ッテ カ…、    ナンデ、ワタシナノ?… 社会人1年目のMは、 大人の事情が分からない。 大手の不動産会社の営業職1年目。 ビギナーズラックか、フレッシュな 新人なので、スレてなく、お客様か ら警戒されなかったのが良かったの か、なんだか、本人の実力じゃない 処で、認められていたのかもしれな いけれど、 Mは、 新人研修が終わったばかりのGW中に、 初契約をとってしまったし、それから も、毎月、なぜか契約をとり続けて早 いもので、もう、 しっかりと寒い年末の頃、 突然、 直属の上司、Hippopotamusのような、 まあるいお腹の、昼食にカップ麺ばか り食べている30代後半の課長に呼ばれ た。 「 もう、寒い季節だからね、          君には、   外に出なくても善い様に    してあげようと思って…」 … ニコリ      … ナニ?ソレ、      ナンカ、イキナリ   呼び出シテ、恩着セ       ガマシイ言い方     サレテモ... ムカツク…         そのニヤケ顔もイラナ …   「 なんでしょうか?      全く、分かりませんが…」     Mは、チョッと気の強い娘。 仕事は、 この不動産会社の新宿支店、開発部 の、営業担当。 たしかに、 暑いときは暑いし、寒いときは寒い 外回りの仕事だったけれど… Mは、学生時代に、 ずっとラクロスに夢中で、 躰も丈夫だし、体力にも 自信があるからゼンゼン 平気だった。 「 だからね、   外仕事じゃなくて、     受付だからさ ...」 … ニコリ        「 は ?... 」 Mには訳が分からない。 「受付」は、 希望職ではないし、仕事内容も 分からない。いまの仕事、営業 職では、新人ながら、順調に、 結果を出し、会社のために だって...         なっていたのに? Mは、 自分の忙しさを理解しない上司に腹が 立ち、いまもすぐに自分の仕事に戻り たくて、 ほぼほぼスッピン顔の眉間に皺をよせ、 腕組みしながら、パンツスーツで勇ま しく肩幅よりも若干広めに足を開き、 胸を張って課長の前に            立っていたが、 全く想像できない話を急に聴かされ、 開いた口が塞がらない。 それに、 Mには、現状に、全く、不満は、 なかった。ちゃんと、成績が出 せていたから、 向かうところに敵はなし! このように、 新人なのに態度もデカク、やっ と営業の仕事の達成感や、面白 さが分かってきた頃          だったのに、 Hippo課長は、 そんな怪訝な顔をするMには 気遣いもなく自分の話を続ける。 「 んん! あのね …、もう、  決まった事だから、嫌でも、  往ってもらわないとね!  もし、  どぉーしても納得できなくて、  " 辞める! " なんて、  考えるんなら、  あっちに往ってから、に、  してくれる?  じゃないと、俺が困るから…」 … ブツブツ …           … ゲ‼… Hippo課長は、 立派なオヤジなのに、かわい 子ぶって?首をかしげると、 顔の前で手を合わせた。        「ったく!…」 すがるように見つめてくる、 なんだか可哀想な中間管理職 の Hippo 課長 に M は圧しき られた。 ― そのまま、 年が変わり、1月からは、Mの仕 事場は本社の最上階、社長室の前に 置かれた「受付」に変わっていた。      …ナンデ ココナノ?… Mはふてくされて、態度が悪い。    …アァ~?コレ?           イルノ?         独リ、ナンダシ… 座らされている、受付カウンター は、黒艶マーブルの重厚な造りで、 カウンター上には、 華美なピンクオリエンタル系ユリ、 ピンクデンファレ、ピンクバラ、 スプレーマムのアレンジメントが デン!っと置かれている。 たしかに、 M以外に、ココには誰も居ないし、 今日は来客の予定もない。 それなのに、 ワザワザ、日持ちもしない、無駄 になるかもしれない「華美な生花」 を ? 飾るのも… ココに配属になって、2日目。 ココは、 「受付」でも、1階のentranceとは 違い社長室で対応するVIPの来訪者 にしか接しないので、社長に、そん な特別な来客の予定がないと、Mの 前には、誰も来ない。 だから、 Mは態度が悪くても平気!いま も、ココには、Mしかいない。 ( 社長と、社長秘書は、   Mの席のすぐ前の、   社長室の中で、Mと   離れているし、この   floorは、ほんとに?    3人しかいない処?) それに、誰からも仕事の指示もない まま、「受付」に Mは座っていた。 Mには、 なぜこうなったのかゼンゼン訳が分 からないのに、こんなに放っておか れても、希望職でもないから、やる 気も出ないまま。       ... コレッテ …          仕事ナノ? … Mは、 総務部に所属、する事になったのだが、 初日に、ココの先輩秘書さんから、 いきなり、 「そこに座って!」と、この受付カウ ンターを指でさされただけで導入研修 もなにもない。 " これが仕事だなんて ” 営業で、走り 回っていたMには理解ができない。 ジッとしている なんて、       苦痛に感じる。 窓もない、 廊下の隅につくられた「 受 付 」 いま、外で雨が降っているのか、          晴れているのか、 暗いのか、明るいのかも、        判らない閉鎖的な空間。 まぁ…、 キチンと空調管理はできているし、 ココの人は、外を「歩かない」から、 そんな事は気にしないし困らないか…        ... ァ~、息苦シイ…  ... ワタシ、        ナニガ正解 ナノ? それに… Mの、ココへの初出勤の日には … ― Hippo課長からもらった、この場所の 案内図を手に、Mはココ、異動先へ初 めて出勤する と、 総務の?人事の? 担当者の出迎えもなかった。       本社に来たことは、       今までにもあったけれど、 異動になった勤務先は初めての、 場所なのに、 なんだか、独りでずっと動かされ ていることに、冷たさを感じ、 そんな、本社の人たちと、 上手くやっていけるのかとMは  不安に思う。 Mは、仕方なく、独りで、 最上階まで、       エレベータで上がり、 そのfloorにつくと、 そこは、 同じ会社でも、下までの floor とは違い、 フカフカなカーペットが、全面 に敷きつめられ、    歩く音も全く響かないし、 外の雑音も、 余計な景色も目に全く入らない 様に、開口部も目立たない。 照明の明かりも 抑えられた、何もかもが高級感 のある造りで、 余裕のある、 ゆったりとした時間の流れる、          処だった。  … アッ …、      ナンカ、微 カ ニ、         イイ香リガ … そんな静かな空間に、 エレベータの扉が優しく閉まる 音を立ててしまっても、それでも、 誰かがどこからか出てくることも ないし、 Mも誰かを見つけることもできない。  異空間の処に、Mはポツンと独り、 とりあえず、静かに身構えたまま、    キョロキョロと、眼を動かし、 ようやく見つけたトイレに往って、 なんとなく、 「独りにされている」時間つぶしに、 鏡の前で身だしなみのチェックを、            していると、 そこへ、 シルバーグレーの紳士が、 音もなく、静かに入ってきた。 … ナンデ? ココノ Floor の トイレ、ッテ … 突然? 男性が入ってきたのでキョトン?と なるMだが、 その男性は全く悪が無く、お父さん のような優しい雰囲気を出して、 若いMに礼儀正しく 会釈をして、慌てることもなく、 中の個室へ入っていった。 … ぅわ!    ペコリ … Mの方が、バツが悪く、急いで、        トイレから出た。             でも… ― 『 コンコンコン!』 「 あれ?」 Mはそのまま廊下を進み社長室のドア をノックしても返事もなく誰も居ない? 『 コンコンコン!』            「 れ … 」 仕方なく、勝手にドアを開けてみると、 やっぱり、誰も居ない …           …フゥーン? なにせ、 ココは、めちゃめちゃ広いけれど、 基本、 「 社長と秘書だけ」の floorだから、 他には… たまたま登場する人も、 いないみたいだし、 そんな、人の気配も全くなかった。             え?… 秘書サンモ居ナイ?… それにしても、 ココは「シーン!」と、 カタカナ文字が天井からいくつも 落ちてきそうなほど静か過ぎる処 … なら、誰も居ない事を善い事に、 Mは、 勝手に、      社長室を観察していたけど… そもそも?Mは、    自分の意志でもなく、     急に異動になったので、 何事にも準備不足だったのかも しれない。だから、いまさら…、   ! アッ?… Mは、ハッ!と、気づく…  その『 大失態!』に、        Mは、間違えた! あの! シルバーグレーの紳士が ? 入るトイレを間違えたと思ってい たけれど、 間違っていたのはMの方で、 男性用トイレに入ったのも気づか ないまま、 無事にスマシタ顔でトイレから出 てきて…  『 ウワァァァ!         最 悪 ‼』                                          しかも… … さっき … バッタリ … ( Mが間違えたままでいる ) その! トイレで逢ってしまったのが! あの ! シルバーグレーの上品な … お父さんみたいな … 全く悪が無い優しい笑顔の紳士が ! 静かに!お互いに !      会釈して ! 別れたけど !        そう!それが ? この会社の『 社 長 』だった ⁉   …ゥワ 〰 ハズ ッ!       モ、デモ!アァ~ …                そう!しかも! Mの失態は ? 1つ ? だけではない !    …ヤバイ!コレッテ、           致命的!… Mは、さっき、スマシタ顔で、 やり過ごしたって事で、          やらかした …  まだ、1年目の社員とはいえ、 自分の会社の … 社長の顔を知らなかったことが …  きっと …、ゼッタイ…       『 バレタヨネ …』 … ウッ!エェー、アァァ…、   モォー…ヤバイ…ジャン!…               Mは、ドタバタが響かない、 美しいぃ!カーペット敷き の床の上で地団駄を踏んだ。 「最低!」「最悪!」    「下品!」「醜態!」 頭を両手で押さえても頭の中は次々に 止まることなく、ネガティブワードが、 決めのカードとなって出てくるのに、 Mの頭の中には、 ズウズウシクも、元上司のHippo課長 も、 なぜか?美味しそうに?満足そうに? カップ麺を食べながら出てきちゃって、 ココに居なければならない自分の役目?        なんかも感じてしまい、       …アァー、モォォォォ…      逃ゲチャイタイノニィー!…              自分のホッペを大きく膨らませ、 バタバタと足踏みをして、握り こぶしを創った手を振り回して、 もどかしさを表現しても、 異動を命じられた、下っ端の、 使われる者としては、ココから 逃げ出すわけにもいかない。        「・・・・」 ただ… 独り、主の居ない、こんなに、 無駄に? 広々とした社長室で、 あまりにもバツが悪い、 初日のM…    『 初日ガコレッテ…、         ナイデショ!』                      Mは、自分で自分を叱る。 … ド ウ スル? ヨリニモヨッテ、   トイレ デ ? テ カッ、カナリ、  カッコ悪       イシ、  社員 トシテモ、立場が 無イシ…       エェー、コノ 後ハ …               Mはパニクリながらも、仕方なく、 静かにそのまま社長室に居てみても… やっぱり? 微かな期待で、もう一度振り返って みても、 その、大きなTOPに相応しい、 ドッシリとした黒光りの椅子は、 シッカリ、           空いているし、      ココには誰もいないし… Mは、 サァー!っと、背中に冷たいものを感じ、 ズン!っと、Gもかかり、ガク!っと、 全身の力が抜けて立っているのがやっと の           状態のまま… " シ!静かに!”っと、自分に言い聞かせ、 自分で自分の口を押えて ! しばらく ! このまま ! 待つしか ? ない!            アァ…、           ドウシヨォ―… 『 カチャ!』       … オエッ!…         モウ、吐キソウ …               そこに、 堂々と戻ってきたのが … 当然だけど、この部屋の主 … ヤッパリ「 あの人」が、社長だった。 『 ゲッ ⁉ ヤバイ!』                  Mは…、初対面が、これって…、 バキバキに顔が引きつるし…、でも…                         " アァァ!モウォ― ”                   『 開き直るしかない!』 「本日より、  こちらに配属になりました、  Mです。宜しく御願い致します!」 『 ん! よろしく!』 それでも? 社長は品のある、優しい笑顔だった … まるで、今、初めて会ったように、 何事もなかったように、余計な事? は、何も言わない。    でも!このMだって、強い! さっきまでは、気後れしたり、 ひるんだりしたけど、ヤッパリ! いきなりここで、負ける? わけにはいかない。 一か八か、 得意の営業用スマイルで、すかさ ず社長の対応に合わせ、Mだって… ゼンゼン、何事もなかったように、        着任の挨拶をした。 そhして … これが ? 良かったのか、 社長が登場すると、 どこからともなく、 静かに、 秘書も登場してきた。  … ウワァァァ、      コノ人、キレイ…  ナンカ、      イイ匂イガスルシ… 「 秘 書 」ッテ、    顔ニ ! 書イテアルカンジ!  誰カラ見テモ、    ココニ 相応シイ ヨネ… … 社長秘書ッテ、スゴク、   勉強 シテキタンダロウナァ…  そ! そんな人からしてみたら? 秘書になるための勉強を 何もしてこなかったMは、 価値観が違いすぎて…、         なのかもしれないけれど、 その日、 たまたま?外出?していた、 この秘書は、 社内でも美人で評判な、 Mよりも5つ上、 まだ、リクルートスーツの、 新人のMか らしてみたら、          スゴ~ク、年上。 立ち姿も美しく、 洗練された女性で …  … アッ、コノ人の、靴          キレイ…  ソウカ! 通勤用の靴 ト、       分ケテ ルンダ …  ジャア、帰リ ニ、  シューズショップ? イヤ…  専門店? 寄ッテ買ッテコ…   Mは、さっそく気がついた。 確かに、 今まで外回りだったMとは違い、 ヒールが細くて高いエレガント ヒールを、 この人は履いている。 でも … これは、高価な ? 感じのモノだけど、 大丈夫?この人となんでも同じにする のには、Mの「 薄 給 」では … … ココノカーペットモ 汚シタクナイシ ネ … まぁ… しばらくは、そうした、観察力が、 必要になるのかもしれない。 そんな … ココでの、Mの目標にもなる、 完璧な、秘書としてのスキルを持ち、 容姿も美しく、女性の良いところを 全部揃えた、完成度の高い、そんな、 絵にかいたような社長 秘書とも、やっと、   合流でき、 Mの着任の挨拶は無事に?終わった。 ちなみにこの社長は、58歳の、元、 メガバンクのバンカーで、 Mの前上司の、あの、Hippo課長も、 中途採用で、その銀行出身者。 Hippo課長みたいに、中年太り?の 事もなく、いかにも 「チャンとしている」カンジで、 シルバーグレーの髪も、上品で、 知的な、イケオジ最強ヘアーの、 ツーブロック!で キメて、 キリ!っと、スキがないし、Mからして みたら「お父さんみたい」な年齢かもし れないけれど、       男前だし、  … ナンカ、「 ザ・社長 」ッテ        カンジデモナイヨネ …                              Mは、マジマジと観察した。 この社長は、 品と格がベストバランス! メンズブランドに詳しくないMが視ても 分かるくらい、センスの良さがあって 「びじねすすーっつ」ってカンジじゃな いのって余裕?出ちゃうしヤッパ TOP! 座っていても、只者ではない、 オーラを出し、貫禄もある。 それにしても、 この不動産会社は、 銀行からの転職者が多い。 ―               初日は、 なんとかこんなカンジでも済んだけど、 でも…、 2日目のこの日は、 月初のため、 社長室から、全部署へ、 WEB朝礼での、 社長の「おことば」があるので… さっきまで、 受付でふてくされていたMも、 社長室に呼ばれ、 本人も、 スマシテ、静かにしていたけれど… 自分の傍に、誰も居ない事に油断し、 態度が悪かったのでバチがあたったか、 その話の内容にビックリして、Mは、             「固まる」。  『 … 君たちは、   トイレを如何使いますか?        そこに居る時に、   自分以外の人の事を、   考えたことがありますか?      ここは、会社です。   当社の社員だけではなく、   社外の人もトイレは利用します。      君たちは、どこで評価されるのか   分かりません。   仕事に向き合う時の君の姿だけを   他人は視ているわけではない事を      知っておいてください …』                          『 ヴッ!』               Mは、 下を向いて失笑する。 これって … 社長は、まるで、Mが、初めて出社した ときに、新しい職場を、スミからスミま でチェックしていたみたいに ?           思ったのだろうか、 それとも、 さっきまでの、Mのふてくさ れた態度を…            … エッ!              エェ〰 …               Mには赤面するほどの酷な話だが、 社長は、 真面目な顔をして、堂々と、重み を加えて話した。 それにしても … ココ、最上階のトイレは、 デザイン性が高くオシャレすぎて? 男子トイレか、女子トイレか、が!          分かりづらい。           でもまぁ … そんな? トイレにまでお金をかけられる会社 は、余裕がある証拠? そこが、明るくて、 キレイで(個性的なのは別としても)、 ちゃんとデザインされた空間だったら、 それなりに、企業イメージも良くなる。 来訪者もきっと、これには、他の企業 との差を、       感じるはず。 その方々には、「間違いのない」様に、 ココに着任したMが、ちゃんと、       ご案内する事になるのか… それにしても、 初日に「誰も出迎えてくれない」 なんてMだって未だ社会人1年目だし、 初めての場所だし、これは、準備不足、 勉強不足のMの失敗? かもしれないけれど、可哀そうだった。   …アァ…、デモ、マァー、      トイレノ失敗話ッテ、       ダレデモアルヨネ?…                Mは、また?開き直った。 けれど、 社長が、流石なのは、こんな事でも、 上手く、切り替える?ことで、 社長だって、 毎回、毎回、回数も増えるごとに、 社員に話す事を、役目として、充実 させるのは、きっと、書類に判を押 すよりも大変なはず。 昨日の、 社長とMの様子を知らない、この 話を朝から聴かされた社員たちは、 ただ、 仕事上の事として、社長から、問 われた事、 と、思うのかもしれないけれど… 昨日の事なのに、 もう、この話を創り、全社員、M と秘書さん、様々な処に向けて、 それぞれに「違った意味での問題 提起」をしているところが、凄い! この人は、 毎日、この、広い社長室で、 ただ、ボォ~ッと、 社長の椅子を温めて いるのでは   ない。   Mの初出勤の時に、 ワザワザ、 そのタイミングで、 外出していたのか、 それとも、 どこかに居たのか、  新人を迎える事をせず、 Mに、 そんな「冷たい歓迎」をみせた ココの 「美人・社長・秘書・さん」は、 このタイミングでの、 この社長の話は「偶然」のよう には思えなかった様子。 間接的に、 自分が窘められたと感じたか、 それとも、 Mが褒められたと感じたか、 チャンと、なにか、 確かに感じたハズで … 何も話さなくても、 この、完璧な美人の、 「 真顔が 怖い!」 それでも … したたかなこの人は強い、 まるで、 「私には非がございません!」 っと、 社長をサラリとかわすように、 一瞬で、表情を変え、 目力からのある、 クールな微笑みを、 社長室の中で、まだ、 隅っこにしか立ち位置 がない、       ヒヨッコのMに向け、 ジットリとした目で観察している。 「 ・・・・・」   … エッ!ナニ?         コノヒト            コワイ…               その様子に、 Mは、ココでのこれからに    不安を感じたけれど… さっきの社長のお言葉のおかげで … (もともと、新人なのに、  それなりに、優秀な営業成績を  出していた事も、事前に、情報  として、この先輩美人秘書さん  に知られてて?警戒されていた      のかもしれないけれど ) ココで、    Mは、違うキャラに変身しな ければいけなくなった。 Mは、 クールな美人秘書さんに立ち向かう、 ヌケメなく?仕事ができる?     シャープな?女性になって? いまも、とりあえず、 微笑みかけられたら、背中がゾワゾワ する得体の知れない恐怖を感じたばかり でも、ギコチナイかもしれないけれど、 Mも、負けずに 微笑み返す。 「 ・・・ 」                Mは、強い娘。シデカシタことを、良い 方に勘違いさせて、まるで、手柄を立て たように、       まだ慣れない、 こんなに威圧感のある広い社長室でも、 ドヤ顔で胸を張って朝礼に出席していた。 同じ会社の中でも異動で職場が変われば、      全く違う世界になる事もある。 それに、この、Mの異動には、    Mの知らない「大人の事情」が…              Mには、 まだまだココの、なにも、分からない...   ―              … チッ…     雛:「 … 課長のヤツぅ… 」 ― 狼:「 社長は … 大丈夫か?」 麺:「 … はい … なにも …      ま … 彼女なら きっと …」 狼:「 … じゃ 堕とすか …     まずは … Mからか … ふ …」  ぁあ … まぁ … 大人の恋 でも?       楽しませて やってから …       … 俺のために 社長を …
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