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次に目を開けると、よく知っている天井が目に入る。
自分の部屋…
いつも寝ているベッドの上……
夢だった……?
いや、そんなわけはない…
何時間過ぎたのだろうか…
ふと、腕を伸ばしてみると腕には不思議な紋様が浮かんでいて消えていない。
……ラズリ…確かにいたよね?
胸のペンダントを握りしめる。
ありがとう…帰らせてくれて…
ドタドタと、階段を駆け上がってこちらに向かってくる足音がする。
ドアがバンっと、開くと心配そうにしている母の姿が見えた。そんな気がした。
心配しているんだよね?
抱きしめられて、泣いているのがわかった。
「ヒカル…どこにも行かないで…あなたは、うちの子…」
偽りでもいい……
俺にはこっちの家族の方が…
平穏な家庭の方が…いい…
なんだか、やけに疲れた……
母の腕の中、再び眠りに落ちていく…
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