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「…やはり、陛下ではなく、どこかですり替えられたのか…?……しかし、何故ラズリを所有しているのだ?」 大男は、女性とは違って立ったままこちらに話しかけてきた。目線を上げて言葉を返す。 「俺はなにも、教えられてない…ラズリってなにかも知らない。」 「ヒカル・シフェル・クラチア陛下の御髪は金の色、瞳は碧眼のはず…」 「俺は、ヒカルだけど、諏訪 光琉(すわ ヒカル)、髪は元々金髪、この黒目もカラーコンタクトをしている。学校にみんなと同じようにして行かなければ、色々面倒な事になるから…」 大男は、疑ったように上から下まで隅から隅まで、見回してフンッと笑って見せる。 「…確かに明王陛下の面影があるといえば、あるやもしれぬ…」 どんどん知らないうちに話しが進んでいくようでため息が出る。自分だけ取り残されている。 「なぁ、とにかく、説明してくれよ…」 そして、お腹の虫が思いっきり大きな音をたてて鳴く… そういえば、夕飯を食べていないっけ… こんなところで鳴るなんて、なんだか恥ずかしい。 お腹をおさえて、目線を下に向けた。
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