学園

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学園

 ミーナと2人で学園までの道を歩いて行く。まずは寮で住める様に手続きするのとミーナの存在だ。  ミーナとは、ロールにより奴隷契約を結んでいる。契約してるからこそ信頼できる。だが、生徒としては受け入れて貰えない様だ。寮で共に暮らす許可は貰えた。  所持金、金貨30枚。あとは、ミーナに金貨5枚。それ以外はギルドに預けている。寮で暮らす為の物やミーナの制服を購入した。授業を受けられなくても制服着てれば、敷地内を歩いて居ても不思議ではないからだ。寮で荷解きを終えて、登校の準備をする。学生証の方に手を伸ばしたとき、ふと、違う所から手が伸びて来て触れてしまう。  「あ、ごめん。準備に夢中で……。」 「楽しみなんですね。私は授業を受けれませんが。」  学園やこの国の貴族達の中では、奴隷に対する扱いは悪い。貴族共は日常的に虐待を行うそうだ。極力安全に過ごして欲しい。図書室の使用許可は得ている。 「放課後までは、図書室で本を借りたりして寮の部屋で過ごして欲しい。」 「分かりました。」 そう、悲しげに目を伏せた。  ミーナのお昼ご飯は、自炊だ。自由があんまり無いのは可哀想。だけど、解放する気は無い。  学園では、一部の貴族が馬を保有してる。俺たちの馬もそこで管理して貰える事になった。王様から貰った馬はそこにいる貴族達の馬より立派だ。  この学園での俺達の目的は魔法を学ぶ事。  教室の自席へ着き、周囲を見まわすとセレナ様とクラリス王女様とその取り巻きが談笑している。  SHRの後に授業が始まった。初級魔法の使用の注意や発動の仕方などの座学を学ぶ。火、水、土、風、雷の基本五属性だ。適性や努力により基本属性やそれ以外の属性を扱える様になる。この世界は魔物や魔族が居て、剣と魔法のファンタジー世界って事がわかった。魔法は魔族や魔物が使う物で人類には普及しなかったがここ20年で急速に普及した。だが、魔法使いの居ない国もまだまだある。  この国、スマトラ王国は世界1の魔法先進国だ。国の試験で合格するか学園を卒業する事により、三級魔法師になれる。魔法師資格は国家資格だ。三級、二級、一級、準特級、特級までと階級がある。特級魔法師は最上級の資格で単身で国を滅ぼせる化け物じみた力を持つ。国から多額の協力金が任務をこなして無くても貰えるそうだ。他国に移籍させるのを防ぐ為の政策。スマトラ王国には10人居るが他国は5人から0人しか居ない。依頼の報酬や難易度はかなり高い。 午前中は座学で午後からは実践練習だ。
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