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「んあぁぁっ……!」
征司は動きを止めなかった。
それからも容赦なく僕の中を掻き乱し
意識が遠のくほどに攻め立てる。
「もうダメだよっ……僕……もうダメ……」
唇を塞がれるとそのまま喉奥まで痙攣して
同時に下半身にも震えが伝わる。
「そうだ……食い殺せ……俺を食い殺せっ……」
激しい水音を立て征司が僕の膝を折る。
「やぁぁっ……ああっ……いくぅっ……!」
首筋に歯を立てて——僕を抱き直し——。
「くっ……!」
征司は僕の奥深く泡立つものを吐き出した。
温かい……。
手首のベルトを外す音でかろうじて手放しかけていた意識が戻ってきた。
僕はぼんやりと目を開ける。
辺りはもうほとんど闇に包まれていた。
藍とオレンジが混ざり合う幻想的な空を背に
征司の影がゆっくりと僕の背を抱くようにして横たわる。
僕が眠ってしまったと思っているのか。
肩に一つ二つ。
優しい口づけが落とされる。
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