1話 《テンソード使い》レイガ

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「へっぶしいいいいいい」  ちなみにレイガは風邪には弱かったりする。  1人の女の子と1人の男の子がレイガを救ってくれた。  とはいえ、ボロボロの家ばかりが立ち並ぶ村であった。    大勢の人々を見ると誰しもがガリガリであった。    女の子と男の子もガリガリであった。     一方でレイガはガリガリではなかった。    周りの人々は物欲しそうにこちらを見ている。  恐らくレイガの10本の剣を見ているのだろう。  あれをどこかに売れば高値で売れるとか考えているのだろうけど。  そんな事したら首が飛ぶ。  それだけの無慈悲さは備えているつもりのレイガであった。 「兄ちゃん、川に流されて、どしたのさ」 「兄ちゃん、イケイケのメンツだから流されてたんだろ」  男の子、女の子はふらふらと歩いている。  家に案内してくれた2人は家の中で眠り続けている女性に声をかける。 「おっか、すごい人が流れて来たんだ」 「おっか、早く起きてくれよ、じゃないと」  2人の子供が悲しんでいる。  それをレイガは見ていると、見ていられなくなった。
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