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「パスタ食べたら、大人しく帰ってよね」
「はいはーい。って、2人分?」
お皿は2つ。テーブルに持っていくと、滋の向かい側に腰を下ろした。
「私も食べたくなったから。…あのね。でも、もし付き合わなくてもいいの。私、滋とのこういう関係、嫌いじゃないのよ。女友達がいない私には、滋しかいなかったわ。だから、もし別々に誰かできても、親友でいてくれる?友達の方が、別れたりすることはないでしょ。一生そばにいられる。滋とは、そういう関係でいたいと願うわ」
私がフォークを持ってそう言うと、滋は少し驚いていたけど、私を見つめてフッと微笑んだ。
「言えてる。」
「でしょ?」
私たちはそう言って、同時に笑い合った。
そう。
友達でいた方が、ずっと続く。別れることもない。遠く離れたとしても、一生友達でいられる。その方が、素敵だと思わない?
私は、心からそう思った。
滋も、付き合うとかそんなことを言ったのは、その日が最後だった。
2人とも、気がついたの。
一生そばにいるために、ずっと友達でいることを。
綺麗事じゃなくて。
友達としてのほうが、私と滋は楽しくやれると思ったから。それはきっと、嘘でも間違いでもなかった。
私は、一生の友達を手に入れたんだ。
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