第4章 人気者の恋愛事情?

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* 滋が私の向かいのソファに座って、腕を組んで目を閉じている。 私はため息をついてジュースを飲みながら、そんな滋を黙って見つめていると、 「気のない女の子には、どんな軽口も言えるんだけど、なぜかあの梶原さんの前に行くとね、話が浮かばないんだよねぇ」 と染み染みと語り始めた。私は目を逸らしたまま、ジュースを飲み干してグラスを前のテーブルに置いた。 「付き合ったこと、あるよね?」 「ある」 「いろんな経験、あるって言ってたよね」 「あるある」 「むしろ、その自信が妨げになってるんじゃないの?」 私が言うと、滋は目を丸くした。 「そんなぁ。どうやって話しかけよう?」 「知りません」 「でも、…好きな人、いるんだよね?」 やっぱりきこえてたか…。 「そう、だねぇ」 「相手は?お前、知ってる?」 滋がずっと質問攻めだ。私はうんざりしてきて、 「知らない。あ、でも、二つ上って言ってたかな」 「チッ。俺より上かよ」 「年、関係なくない?」 「いやいや。重要だぞ」 「ふぅん」 私には全く持って、興味がない。滋も疲れてきたのか、あぐらをかいて、肩を叩いている。 「それよか。お前。俺ら2年の間でも人気だぞ。良さそうな人がいたら会わせてやるけど」 「結構です」 「即答!ほんと、お前はいつか、どんなやつとか恋愛するんだろ。恋愛すると、どういう女になるんだろうな」
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