8月

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8月

8月 私は反抗期真っ只中の中学2年生だ。今日は暑さで学校に行く気にならず、サボろうとしている。「今日は」ではない、「今日も」 だ。みんなが学校に行っている時間、ラジオを聴くのが日課になっていた。そんな時、バンバンと足音をたてながらお母さんが来た。 足音を聞く限り、学校に行かない私に怒っているのだと推測できた。どうせ来たら、「行きなさい!あなたのためなのよ」とか言ってくるだろう。しょうがない、寝たふりをしよう。ラジオを止め、ベッドに潜る。だがお母さんはドアの前に何か物を置いた後、またバンバンと音を出して戻っていった。少したった後、ドアを開けて確認する。それは朝ごはんだった。「そういえば食べてなかったなぁ」暑さで空腹さえも忘れていた。料理はいつもと変わらない。なのに今日は温かみを感じた。8月だからかな?と訳のわからぬ事を理由にしたあと。私は勉強机に座った。
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