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「いやらしくて、綺麗だ、美鈴」
美鈴は寅の目を見つめたまま、彼にキスをする。
「あなたも、いやらしくて、かっこいい」
彼がふっと大人の顔で笑った。
やっとわかった。女の愛も愛してくれる男は、愛する気持ちも支えてくれる。そうすると女はもっと愛に溢れる。
尊とだからこそ、できたこと。それまでの恋になかったもの。尊とはもう恋じゃない。
愛になっていく……。熱くほてっていく肌を一緒に貪りながら、美鈴はそう思っていた。
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