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『あんたのメッセージ、なんかストーカーみたいに見えてきてうっざいんですけど』
え?
『(´;ω;`)(´;ω;`)(´;ω;`)(´;ω;`)(´;ω;`)(´;ω;`)(´;ω;`)(´;ω;`)(´;ω;`)
↑
コロナのクラスター発生か何か?』
え?
『心のソーシャルディスタンス取りたいんで、しばらくメッセージしないでください。次送ってきたらブロるから☆』
え、え、ええええ!?
僕は椅子から転げ落ちてしまった。なんでそうなるのか。確かに、彼女の勤め先の子会社でクラスターが発生して仕事が増えて、めっちゃ大変なことになっているとは知っていたけども。コロナ滅ぶべし、という呪詛のようなメッセージもちょいちょい送られて来てはいたけども。
――心までソーシャルディスタンスはいらないよ、いらないよね!?
淋しいからって、うざいくらい構う男は嫌われるのだ。
気づいた時にはもう遅い。
――こ、心は!三密だっていいじゃないいいいい!
心の余裕、とっても大事。
だらだらと目から心の汗を流しながら。僕は結局、不甲斐ない自分と、いつまでも猛威を振るうコロナに恨み言を言うしかないのだった。
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