沈み行く太陽

戸張家のパーティー

すると戸張は俺の身体を強く抱き締め
「どちらでも良い……光輝、俺の光輝……」
まるで譫言のように呟きながら、再び俺の身体に舌を這わせる。
ゆっくりと唇が下へと降りて行き、立ち上がった俺自身の先端にキスを落とす。
「お前の身体は、どれを切り取っても美しいな」
そう呟くと、下の双果を揉みながら俺自身に舌を這わせる。
「あっ……あっ……」
身体を震わせながら、戸張の与える快楽に身を投じる。
全身に舌を這わされ、最奥の秘部にさえも舌で舐め溶かされていた。
ゆっくりとベッドに寝かされた頃には、もうドロドロに溶かされた状態になっていた。
戸張が俺を押し倒した後、上体を起こして衣類を脱ぎ捨てて行く。
もう、全身が性感帯になった状態で、衣類を脱ぎ捨てる戸張の姿を見ているだけで、これから行う行為を想像して身体が震えた。
衣類を脱ぎ捨て、全裸になった戸張がゆっくりと俺の上に重なりながら
「あなたの白い肌が、欲望に朱に染まって美しい」
触れるか触れないかの距離で、俺の身体を戸張の手が撫でる。
「あっ…………、はぁ…………」
ブルリと身体が震え、戸張に両手を広げる。
「お願い…………来て…………」
俺の言葉に、戸張は俺の両足を掲げて最奥に潤滑剤を塗り込むと、一気に挿入して来た。
「あぅっ！」
戸張の背中にしがみつくと
「光輝、もっと俺にしがみつけ！お前を抱いた跡を、俺に刻み付けてくれ！」
そう言いながら、ガンガンと腰を打ち付けて来た。
「あっ…………激しいっ！」
激しく揺すられ、振り落とされないように必死にしがみつく。
戸張の腰に足を絡めながら、唇を重ねる。
舌を絡め、貪るようなキスを繰り返し、唇が離れると、胸に吸い付かれて悲鳴のような喘ぎ声が上がる。
殴り付けるような強烈な快楽に、幾度と無く身体を震わせて欲望の塊を吐き出した。
「光輝……愛してる」
何度も愛を囁かれ、求められるその行為は、赤司のように欲望を満たす為だけの自分勝手な行為とは違い、何処か優しくて甘い。
だけどそれに応えてあげられない俺には、薔薇の棘のように胸に食込み痛む。
「昭英……激し…………っ」
背中に爪を立て、与えられる快楽に何度も意識を持って行かれそうになるのを耐える。
まるで俺に自分を刻みつけるように……
自分に俺を刻み込むように……
求められ、奪われる。
腹の中に戸張の激情を吐き出された後、俺は全身を震わせて意識を失った。
「光輝……ごめんな」
意識を手放す直後、俺を抱き締める戸張の……涙を流しながら呟く声を聞いた。

ごめん？
何がごめんなのか聞こうとしたが、俺は意識を手放した。