23人が本棚に入れています
本棚に追加
私はフリルグ王国の中央広場で気を失っているところを発見され、王立病院に運ばれた。
そして厄介なのはここからで……
助けられたはいいものの、王国に住む人々は突如として出現した私を不審に考える。
そこでフリルグ王国王子のジェラルミが直々に私を怪しい者ではないかとチェックしに来たんだって。
そして……なんとまあ……
--------------------
「そしてジェラルミ王子は眠っている琴香様に一目惚れなさったのです」
はああああああ??????
つい男の話を遮って叫んでしまった。
あわわわわっ!
シフォンケーキが口から出ちゃった。
汚い女子高生でごめんなさいませ。
ティッシュでお口をふきふきふき……
そんな事より!
いやいやいや、ね?
一万歩いや一億歩譲って異世界転生しちゃったことは置いとくとしてさ?
え王子様に一目惚れされるってどうゆうこっちゃ!?
「異世界転生した先で王子様に一目惚れされちゃったわっ!てへぺろ~★彡」
みたいな話、軽薄小説でさえ無いよ!?
男はさらに話を続ける。
「そこでジェラルミ王子は琴香様を王城のベッドルームに連れてこられたのです。ジェラルミ王子はすぐに国土全土へ、自分が琴香様と結婚することを発表なさりました。既にジェラルミ様のすべき手続きは全て完了し、あとは琴香様が誓いのサインを書かれるだけです。晴れて王紀殿下となられるわけでございます!」
……もう何言われていても驚かない。
「ではジェラルミ様をお連れ致しますので、早速お顔合わせを……」
最初のコメントを投稿しよう!