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58.=
真樹夫がいい男になると誓った日から約10年の月日が
流れた頃、実の父親英(すぐる)から会いたくなったら言って
ほしい? とワケワカメなメールが届く。
「はぁ~、会いたいっていうメールならまだしも、会いたく
なったら言ってほしいなんて、捩れたモノの言いようにも
あきれるけどさ。
何で今なのさ?
馬鹿じゃないの?
理解不能だよ! 」
へぇ~、一度も会おうともしなかった元夫から真樹夫にメールが
きたらしい。
それも妙ちくりんな内容のメールが。
「ほんとにね、何で? 今頃だわね」
「母さん、俺母さんに言ってないことがあるんだよね」
「えっ! もしやぁ~ナニナニそれっ・・まさか彼女を
妊娠させたとか?
やめてよぉ~まだばあさんになりたくないからねぇ~」
「や・め・ろ!
俺っちはまだ子供なんだから。
その辺の馬鹿オヤジと一緒にしないでくれよぉ~・・ンじゃ
なくて。
俺、実は1年生の頃に親父にはがき出してるンだよね」
「へっ、まじっ? 」
「マジマジ・・」(恥)
「顔を赤らめて語るとは、まじだったのねぇ~」
「返事来んかった。
泣いたすよ、僕チン」
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