A true blessing 天からの贈り者「六田亜矢子女医 29才が見た白昼夢」の続き、後半34-2からになります。

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62.=  目の前の息子は3才の頃の面影はなかった・・というより 俺自身が3才の頃の息子の顔を全く思い出せないことに 愕然となった。  「ぃやぁ・・大きくなってりっぱになったね。   驚いたよ。Haha(乾いた笑)  ところで母さんは元気にしてるかい? 」  「あぁ、はい。頑張って患者さん達を診てますよ」  「そっか・・」  13年振りに会った親子の会話がそうそう続くわけもなく・・ 会話が途切れた頃、返事をくれなかったハガキのことを 持ち出して少し苛めてやろうかと思った矢先・・。  ひゃぁ~彩乃が連れてけって言ったんだろうな、容易に推測 できる展開で義父親(三浦)が彩乃といっしょに店内に入って くるのが見えた。  妹の彩乃はここのお子様ランチが大好きで よく義父さんにリスエストするんだよなぁ~。   2人のことが気になって真樹夫は目の前の人の話を し半分にしか聞けなくなっていた。  なんか、俺の耳に通り過ぎていった虚しい言葉の数々は また一緒に暮らせたら・・とか、そんな言葉の羅列のよう だった。  「はぁ、ひぃ、ふぅ~、へぇ~ほぉ」と俺は心ここに あらずで相槌を打っていたようないなかったような。  そんないい加減な相槌でも目の前の男はうれしいようで ずっと話し続けた。  義父親が俺に気付いて近付いてくる。 「よっ、マッキー・・今夜は俺の手料理だからな。 あんま、食べ過ぎんなよ。  外食は太るしな」  俺が義父親を見ると同時に目の前の実父も義父親(三浦)の 方を見た。  互いに面識があったのだから、すぐに相手のことに気付いて 大人の挨拶を交わした。
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