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凛空からの手紙
「・・・泣き止んだか?」
雨宮くんが優しく絵梨の頭をなでてくれる。なんだか、とても安心する。ずっとそこにいてくれたかのように。
「そのブレスレットは・・・絵梨ちゃんの気持ちが落ち着いてからしてくれたらいい。俺は、絵梨ちゃんのことをずっと見てた。凛空が生きたいたころから。あれからの絵梨ちゃん、魂が抜けたみたいだったね。どうにかしてあげたくて、でも、何もできなくて、苦しかったよ」
「・・・雨宮くん。ありがとう」
とたんに、また、大粒の涙が絵梨の頬を流れた・・・。
「あっ、あっ、あっ・・・どうたらいいのかな。さっきは、思わず抱きしめちゃったけど。そうだ、神崎からの手紙があるんだ。読んで」
「手紙?凛空からの?」
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絵梨へ
この手紙を読んでいるということは、僕はもう、昇天したんだね。僕ね、死んでからずっと、絵梨のそばで絵梨のこと見てたよ。死んだような目をした絵梨を見ているのは本当につらかった。僕のせいだもんな。で、絵梨の周りを見てみたら、絵梨のことをすごく想っている男の存在に気づいたんだ。そいつが、雨宮海斗だった。絵梨が気が付かないうちに落としたシャーペンを拾ったり、絵梨が倒れないように絵梨に寄り添って歩いたり、一生懸命絵梨に話しかけようとしていた。絵梨は、気づいていなかったみたいだけどね。絵梨のこと、ほんとに好きなんだな、って分かったよ。同じ気持ちの持ち主としてね。だから・・・絵梨に無断でブレスレット、作らせてもらった。ごめんな。でも、いつか君も、彼のこと受け入れられるようになると思う。絵梨は強いよ。弱いけど、強いよ。空の上から絵梨のこと守ってる。いつも、いつも、守ってる。さよなら・・・絵梨。
凛空
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読んでしばらく、呆然としていた。凛空に心配かけてたんだ。その想いが凛空を地上にとどめてたんだ。そんな中、凛空は冷静に私のことを考えていてくれた、凛空・・・ごめんね、ありがとう。
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