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9、理人との初デート(2)
撫でられた、心音は少し恥ずかしそうに微笑むとこくんと頷いた。
そして、心音に理人が頷いたので心音も頷き返した。
そして、心音に
「おにぎりとかでいいだろう」
そう言われてしゃべれる状態でない心音は必死に頷くと理人が
「なら、少し遊んでなさい」
そう言うなり車を閉めて鍵をかけたので心音は堪えていた声を出した。
「あっ、理人先輩、やっ」
風呂場上がりとはまた違う、研ぎ澄まされた感覚に上り詰めて行くのも思いのほか早い。
今までそう言うものでしたこともないせいか……快楽に堕ちるのはすごく早かった。
「あっ、やっ、先輩、理人先輩!!!」
そう、泣き叫ぶと体がビクンっとはねた。
ひんやりとした感触に続いてぶるぶると震えだす。
「や、ヤバイ、また、イク」
その甘い声と共に体がのけぞりやがてシートの上に沈んで行く。
困った、正直、凄く怖くなった。
理人には妄想しておかずにしてもいいっと言われてはいたが、イクなよっと言われてたのだ。
慌てて起き上がろうとすればシートベルトがこすれただけでびくびくっと体が快楽に反応する。
「何これ……やっ、怖いよ、理人先輩、どんな罰で受けるから帰ってきて」
その声に丁度窓が見えた。
ゾクンっと体が震えた。そこには理人の姿が会ったから……なんで?
思わずそう思っていた。
しかも、理人はその痴態を見つめている。
まるでその瞬間を逃すことの無い様、飲み物はさっきのコンビニで買ったのだろうか?
自分の体を視覚にして人には見られぬ位置で、快楽に溺れる心音をただただ、無感情に見つめる氷の様な瞳に心音は涙を流した。
「許して、先輩、そんなつもりじゃなかったの、お願い、そんな目で見ないで!!!」
そう泣き叫んでも当然理人には聞こえない。
怖いこわい怖いよ!!!
体が震えだし、理人はその様子に確実に気づいているはずなのに、まるでお前が俺を置かずにするのなら、俺だって同じことをするぞっと脅されている様で……怖かった。
「助けて、先輩、怖い、怖いの」
その声にも理人は動こうとしない。
何故、助けてくれないの?
そう思った。
酷い、こんな扱いは、酷すぎるよ。
「そう思った途端悲しさが虚しさに変わった。
やだ、そんな目で、蔑むような汚い物でも見る様な瞳で見ないで……。
そう思っても、理人は動かない、じっとこちらを見つめながらその唇を動かした。
「えっ?」
一語一句、漏らさないように瞳で文字を読む。
「ば・か・な・や・つ」
そう呟かれている気がした。
確かにそう言っていた。
涙を流すと心音は気絶した。
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