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「ん、んんっ、ぅーっっ、」
最悪。口に出された。精液特有の苦みと匂いが口内に充満する。急いでそれを吐き出すと、目の前の男が屈んで僕の顔を覗きこんできた。
この子は先程捕まえた金髪イケメン新入生くん。あ、因みに僕は隣の席に座ってた同級生を買収して煌ちゃんの気を引いてもらっている間に抜け出してきた。対価は勿論...おっと。
この子は最初から式をサボっていたようで、校舎の中を彷徨いてたのを捕まえた。
因みにここは一階の、体育館から一番遠い空き教室。
「あ、ごめんね先輩。先輩のイラマ気持ちよすぎてさぁ。下履いてなくてえろいし。つい、ね?」
ね?じゃない。僕は口に出されるのが大っ嫌いなんだ。それに脱がしたのはきみだろ。
不機嫌丸出しの僕に臆さず、彼は整った口許に弧を描いてけらけらと笑う。それから機嫌直しみたいに、床にぺたんと座りこんだ僕を覆い被せるように抱き締めてくる。その中にすっぽり包まるように大人しく抱き締め返すと、ふわりと香水のいい香りがした。
まあ、僕はもうこの時点で怒ってなかったんだけど。
「ねえセンパイ、機嫌直してよ。めちゃくちゃ善くしたげるから」
「んー、どーしよっかなー。あんまり僕の期待裏切るならさせてあげないっていう手もあるけど...ね?」
少し体を離して、上目遣いでにっこり妖艶に微笑むと、ごくりと唾液を嚥下する喉仏が目の前に。それをかぷりと甘噛みしてみれば、男の体がぴくりと反応し、はぁ、と熱い吐息が降ってきた。そのまま鎖骨の辺りにかけて舌でなぞってやると、男は余裕無さげに僕を押し倒し、再び芯をもったそれを僕のお尻に擦りつけてくる。
それを制して、彼の頬をするりと撫でてくすりと笑ってみせる。
「いれたい?」
耳元で、悪戯っ子のように囁く。すると男はますます息を荒くして、コクリと頷くが、勿論この僕がその程度で挿れさせるわけはない。
「ね、ちゃんと言って?...いれたい?」
「っ、挿れたいっ!挿れさせて先輩っ!」
それを聞いて、僕は満足して頷くと彼を押し倒し返した。そうして、はっ?と間抜けな声を出した彼ににっこりと笑いかける。
「ちゃんと言えたからご褒美。特別に騎乗位でシてあげる」
お尻に当たっている熱を持ったそれがドクンと波打ち、質量を増した。
おっきい。これを今からのみ込むんだ。そう思うと、お腹の中がきゅんと疼いて、後孔がきゅっと収縮したのがわかった。
それに軽く手を添え、後孔にあてがいゆっくりと腰を落としていく...しかし。
「あ、ん、っふ、.........ひっ!?っちょ、まって、あ、はあっ、!んうっ!」
彼が突然僕の腰を掴み、まだすべて挿入りきっていなかったその怒張を一息に最奥まで押し進めてきた。
ここ2日間ヤってなかったせいで、僕もこれは流石にキツい。でも...
「あっ!や、これやだぁっ!おく、んあっ」
「先輩、中すっげぇいい......先輩も、っきもちー?」
「っん、あぁぁぁっ!きもち、きもちいっ!あん、ぅ、ふあっ、あ、」
気持ちいい。気持ちよすぎて、死んじゃいそうなくらい......
彼が下からたん、たん、と小刻みに腰を打ちつけてくる度、だらしなく開いた口からは絶えず嬌声が漏れ出て、ぴんと勃ち上がった僕の小さなそれはとろとろと透明な蜜を溢している。
「そっか、っ、先輩、センパイ......ッ俺もう、やばいかも...」
「やあっ、あ、あああ...んあ、な、まえっ!よんで、おねがっあ、ひ、んっ」
「名前?...っはは、ほんと、かわいーね.........奏明」
吐息混じりに耳許でそう囁かれた瞬間、僕はイってしまった。
「っぁ、っふ、れちゃったぁ...」
突然の衝撃に、ふうふうと息をしながら涙目になってそう呟く。そのとき今下にいる彼が、どんな表情で僕を見上げていたかなんて知らないまま。
視界が反転して、気付くとなぜか彼が上にいた。
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