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テスト迄、僅か二週間しかない中今までまともに授業を聞いていない、家でも勉強をしてこなかった姫乃は、テスト勉強二日目にして早くも挫折し掛けていた。
(どうして、今まで真面目に授業聞いてこなかったんだろう。姫乃ちんのバカ!)
自分の今までの体たらくに憤慨しながら机に向かう。
机に向かって、先ずは一番危ない英語から始めるものの全くわからない。
(お姉ちゃんに聞こうかな?)
ゆずに教えてもらおうと思うけれど、ゆずからは自分で一生懸命に考えても、どうしてもわからない時だけと教える時の条件を出されている。
ゆずに教えてほしいけれど、ゆずの勉強の邪魔になるし、ちゃんと自分で考えないと意味ないよねと姫乃らしからぬ考えで、教科書と睨めっこする。
教科書と睨めっこしてから、一時間が経過したけれど、その間姫乃は一問も解けてはいない。
このままのペースでは、到底テスト迄に英語を含めた全教科のテスト範囲が終わる筈等なく姫乃は、涙目になりながら自分の学力の無さに不甲斐なさに悲しくなってしまう。
そんな姫乃を横目で見ていたゆずが、珍しく助け船を出してくれる。
「姫乃、どこがわからないの?」
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