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「そう思うなら、普段からもっと真面目に授業聞いて、家でも勉強しなさい」
てっきり、本当にどうして私が姫乃の勉強を見ないといけないのよ!位の事は言われると思っていたのに、ゆずは姫乃の頭をポンポンと叩きながら、明日からも考えてわからなかったら聞きなさいよと言ってくれた。
「本当にいいの?お姉ちゃんの勉強の邪魔にならない?」
「私自身、復習にもなるし、だからって最初から聞くのはなしよ」
「うん。お姉ちゃんありがとう」
やっぱりゆずは優しい女の子だと思う。姫乃は、どうしてゆずがお姉ちゃんだとわかった時にあんなに嫌な気持ちになったんだろうと、あの時の自分にゆずはとっても優しい女の子で、優しいお姉ちゃんだよと教えたい気持ちになった。
「もう消すわよ」
「うん。お姉ちゃん、おやすみなさい」
「おやすみなさい」
電気を消してお布団に入ると、ゆずは明日からの事を考える。
ゆずの予想以上に、姫乃の学力は危うい状態である。
今回のテストで、赤点を3つ以上取ってしまえば、有無も言わさずに夏休みは補習で毎日学校に登校しなければいけない。
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