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姉妹になった当時のゆずなら、姫乃が夏休みに補習になろうがどうでも良かっただろうが、今は何とかして姫乃の補習を回避してあげたいと考える様になっていた。
(まさか、自分が姫乃に対してこんな気持ちになるなんてね)
自分の気持ちの変化に驚きながらも、それが心地良いと思っている自分もいる。
人とは変われば変わるものねと思いながらゆずは、明日学校で姫乃のテスト勉強計画を考えてあげようと思い、眠る事にする。
姫乃も、お布団に入りながら、このままじゃ全教科平均的以上なんて夢のまた夢だと思っていた。
このままじゃ全教科赤点もありえる。そうなれば、ゆずとのお風呂どころか、初めて家族四人で過ごす夏休みを一人寂しく、毎日毎日学校で補習を受ける悲しい夏休みになってしまう。
高校生二度目の夏休みが、補習で終わるなんて夢も色気もない。あまりにも悲しい夏休みになってしまう。
(どうしよう。今日はお姉ちゃんが教えてくれたけど、明日から教えてくれるとは限らないし)
ゆずが毎日勉強を教えてくれるとは限らないし、姫乃としてもこれ以上ゆずの勉強の邪魔はしたくない。
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