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明日からは、休み時間に仲のいいお友達に勉強を聞こうかなと考えるけれど、姫乃のお友達は姫乃よりはマシだけど、50歩100歩と言った感じである。
(やっぱり、少しでもいいから自分で勉強しないと)
そう思い、姫乃は静かにベッドから出ると机に向かう。
一度ゆずの方を見て、ゆずが寝てるのを確認すると、スタンドライトを点けて今日ゆずに教えて貰った英語の復習をする。
そんな姫乃をベッドから見ていたゆずは、姫乃がんばりなさいと優しい微笑みを浮かべていたなんて、姫乃は全く気付いていなかった。
学校が終わると、姫乃は横目も振れずに家へと帰ってテスト勉強を始める。
今日は数学のテスト勉強をするけれど、これまた全くわからない。
どの位悩んでいただろう。委員長のお仕事を終えて帰って来たゆずが、姫乃に声を掛けてきた。
「どう、少しは進んでる?」
姫乃は目に大粒の涙を浮かべながら、ふるふると首を振る。
「だと思った。これ使いなさい」
ゆずは、今日学校で纏めた基本を分かり易く書いたノートを姫乃に手渡す。
「お姉ちゃん、これ何?」
「テスト勉強の計画表と基本を書いた参考書よ」
「いいの?」
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