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(姫乃の言葉、あれはどういう意味なんだろう?)
姫乃、お姉ちゃんと、その言葉が気になってしまう。
あの時の姫乃の瞳は、多分だけれど恋人や好きな人に向ける瞳だった様に感じる。あの瞳は、姉にではなくて一人の女性として自分を見ていたような気がしてしまう。
(そんな事有り得ないよね)
そう思うけれど、でもあの瞳は自分とキスをしたい、そんな意思が感じられてしまって有り得ないと思うのに、どうしても否定する事が出来なくて、どうしても勉強に集中出来ず勉強を切り上げて姫乃の様子を見る事にする。
知恵熱だったのだろう。薬を飲むと、姫乃はすやすやと眠っていた。
「本当に心配掛けて、ちょっと勉強した位で知恵熱出すなんて」
そう言いながらも、姫乃の事が心配でならないゆずだった。
翌日にはすっかり熱の下がった姫乃は、学校がお休みなので、朝からゆずの作ってくれた計画表を元に勉強をしていた。
「姫乃、本当に大丈夫なの?無理しない方がいいんじゃない」
「もう大丈夫だよ。お姉ちゃん心配掛けてごめんね。あと看病してくれてありがとう」
「うん。私が熱出した時に姫乃が看病してくれたし」
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