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ゆずは、恥ずかしそうに姫乃から顔を背けると自分も勉強を始める。
姫乃は、チラチラと横目でゆずを見ながら昨日の事を考える。
ゆずの顔が近づいて来た時に感じた胸の高鳴りの事を、あんなにドキドキしたのは生まれて初めてと言ってもよかった。
ゆずは眼鏡の似合う美少女だとは、ゆずが自分の姉になる前から思っていたけれど、眼鏡の奥の瞳は本当に綺麗だと思う。
本当に澄み切っていて、穢れを知らない純粋な少女の様な美しさを持っている。
姉になってからも、ゆずの瞳を眼鏡の奥の美しい瞳を意識した事はなかったのに、昨日すぐ隣りまで来たゆずの美しい瞳を見た瞬間に心を奪われてしまった。
残念な事に、その後の事は熱のせいで覚えてはいないけど。
(駄目駄目!今は、テスト勉強に集中しないと、何とかして赤点を回避してお姉ちゃんに喜んで貰わないと)
当初の目的であるゆずとのお風呂の事は、既に頭にはなかった。
全教科平均的以上は無理でも、赤点を一つも取らない位までは持っていきたい。
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