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姫乃が自分の事を姉として好きなのか、一人の女の子として好きなのか、それとも自分の思い過ごしなのかわからないけれど、もしその時が来た時の為に、今からちゃんと考えておかないといけないと思う。
「お姉ちゃん、ここわからないんだけど」
「……」
「あの、お姉ちゃん?」
「……私はどうしたら」
「お姉ちゃん?」
姫乃は、いくら呼びかけても反応を示さないゆずの顔を覗き込む。
それでも、ゆずが気づかないので姫乃はゆずの眼鏡を外してみる。
(やっぱり、何て綺麗な瞳なの)
ゆずの穢れを知らない美しい瞳に魅力されていると、ゆずに何をしているの? と声を掛けられる。
「教えて欲しい所あって、声掛けたけどお姉ちゃんから反応ないから眼鏡を外してみました」
「取りあえず教えてあげるから、眼鏡返してもらっていい? 眼鏡ないと見えないのよ」
ゆずは、近視と乱視が入っている為に眼鏡を外すと何も見えないのだ。
「はいお姉ちゃん。お姉ちゃんって、とっても美人なのにどうしてコンタクトにしないの?似合うと思うのに」
「ずっと眼鏡だったから、今更コンタクトにするつもりないし」
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