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「勿体ないと思うよ。コンタクトにしたら、絶対モテるのに」
「興味ないし、私恋愛より早く独り立ちしてママを安心させたいし」
独り立ちと言う言葉に、姫乃の胸はチクリと痛む。
「お姉ちゃんは、そんなにお家から出て行きたいの?やっぱり姫乃と一緒は嫌なの?」
姫乃は悲しそうな瞳でゆずを見つめている。
「別に、姫乃と一緒が嫌って訳じゃなくて、早く独り立ちしてママを安心させたいだけで、少しでも早くママに楽させたいってずっと思ってたから」
「今は、ママはパパと再婚したんだよ。だから焦ってお家出る必要ないと思うの。もっと姫乃といて欲しいの」
「姫乃」
高校を卒業したら、このお家から出て行くとゆずが言っていた事を思い出して、姫乃は高校を卒業した後もゆずと一緒にいたいと思い、つい本音が漏れてしまう。
「姫乃、出来るならお姉ちゃんとずっと一緒にいたいと思ってるの。姫乃、頭悪いからお姉ちゃんと同じ大学に入るなんて無理だけど、でも高校を卒業してもお姉ちゃんと一緒に暮らして行きたいの」
「まだ大学に行くか、就職するかわからないけれど、先の事だし」
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