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テスト迄あと三日しかないのだから、普通なら追い込みを掛けなければいけない筈なのに、ゆずは休みなさいと言う。
「お姉ちゃんの言ってる意味がわからないんだけど」
ハア~と溜息を吐くと、ゆずはその理由を姫乃に話す。
「今のまま、テスト迄毎日徹夜してたら、姫乃の身体が保たないでしょ」
毎日二時間または一時間しか寝ないで、テスト勉強をしていたのを知っているので、ゆずの様に徹夜に慣れている人でも、そんな生活を何日も続けたら身体が保たない。
徹夜に慣れている人でも、辛いのに姫乃の様に毎日早く寝る生活をしていた人間には、とてもじゃないが最後迄もつはずがないとゆずが話す。
「でも、少しでも勉強しないと」
「それは、今までちゃんと勉強してこなかった姫乃が悪いんだよね」
「……うん」
ゆずに正論を言われてしまい、姫乃は何も言えなくなってしまう。
「それに、無理して本番の日に倒れたら元も子もないでしょ」
だから、今日はもう勉強は止めて寝なさいと言われてしまう。
「でも、姫乃頭悪いから、頑張らないと赤点取るかもしれないし」
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