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ゆずの瞳からは、姫乃を騙そうとしている様には見えないし、よくよく考えてみたらゆずが姫乃に嘘を吐いた事はない。
事故とは言え、姫乃がゆずにキスをしてしまった時も、事故だからと姫乃を責める事はなかったし、今回のテスト勉強にしても姫乃が考えて、どうしてもわからない時には約束通りに勉強を教えてくれた。
時には、姫乃が聞く前に勉強を教えてくれたりもしたので、姫乃はゆずが自分の子供時代の事を教えてくれると思い、自分の子供時代の事を話し始める。
「姫乃の小さい時は、ママがまだ生きていた時は、今よりも甘えん坊で……」
姫乃は、母親がまだ生きていた時は、母親にべったりのママっ子であった。
勿論パパの事も大好きだが、兎に角ママの事が大好きで、片時もママから離れないと言った位にママにベッタリだった。
幼稚園に通う様になっても、ママから離れたくなくて、毎日毎日、幼稚園のお迎えのバスが来ると、大泣きしてママと幼稚園の先生をよく困らせていた。
泣きながら、幼稚園に通い、幼稚園のお友達とも最初の頃は遊ばずに、家から持って来ていたママが作ってくれたお人形で一人遊ぶ毎日を過ごしていた。
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