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ゆずが、馬鹿にしてるのか誉めているのかわからない発言をするけれど、姫乃は気にした風もなく話しを続ける。
「でも、姫乃が小学校に入学して少しした位から、ママが体調を崩し始めたの」
今まで、明るく話していた姫乃の表情が一気に曇り始める。
姫乃が小学校に入学してからすぐに、姫乃の母親が体調を崩して、寝込む事が増えてしまい、姫乃は学校から帰って来ると、料理は勿論、掃除や洗濯等の家事を父親の保と分担して行う様になっていた。
小学校に上がったばかりの姫乃だったけど一生懸命に、料理を覚えた。
「そうなんだ。姫乃、頑張ってたんだね」
ゆずと姉妹になった頃の姫乃は、毎日自分の好きな事ばかりをしていて、部屋の掃除もゆずがしていたし、料理や洗濯等はゆずの母親の愛とゆずがしていたので、ゆずは姫乃は家事の出来ない女の子だと思っていた。
「パパ、掃除や洗濯は出来るけど料理だけは、本当に駄目だから」
母親が体調を崩し始めた最初の頃は、父親が頑張って料理をしていたけど、まともな料理を作れない為に、コンビニ弁当や店屋物ばかりになってしまう。
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