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この世界には一つの宗教国家があった。
名前はエリュホーム。神の家を名乗る国家である。
その国の人々の生活や思想は宗教によって統制され、神聖教会による監視下にあった。
エリュホームは神聖教会の教帝であるネェル・ファザー(我らがお父様のようなもの、代理人)が指導し、支配されていた。
人々はネェル・ファザーを我らがお父様(天地開闢の始神)の代理人として崇拝し、尊敬の念を集めていた。ネェル・ファザーがネェル・ファザーたる理由は、神託が出来るからである。この名前は襲名制度であり、一個人がつけられる名前ではない。
エリュホームは我らがお父様の神託によって全てが動いている。そこに三権分立は存在しない、内閣・国会・裁判所の全てを神託によって遂行している。
いわば、神託による独裁体制である。
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