50人が本棚に入れています
本棚に追加
えっ。
ちょ、ちょっといくらなんでも、早くない?。
それに、こんなところで?
二人のこれから先を見据えている、啓太の目。
私だって。
もっと啓太に、触れていたい。
もっと啓太を、感じたい。
意を決して、両手を胸元に持っていく。
カーディガンのはしを指でつまみながら、啓太に確認する。
「…ここで?」
「……ここでしか靴脱げないよ」
ああ。靴のことか。
たしかに、玄関でずっとキスするのもおかしいもんね。
一人勘違いしてて、なんだか恥ずかしくなった。
こんなことにも頭が働かないくらい、言葉を誤解してしまうくらい、心がふわふわ浮ついている。
最初のコメントを投稿しよう!