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がた、がた、がた。
この掲示板、創作怪談だけじゃなくて実話でも問題ないんだよな?……うん、ありがとう。大丈夫そうだから、書き込ませてもらうことにする。
あんまりタイピング得意じゃないし、ちょっと思い出すといろいろ震えが止まらないから……誤字脱字とかひっどいことになるかもしれないけど、勘弁してほしい。
正直もう、どっかに吐き出さないと限界だったんだ。場合によってはあそこの“住所”を公開することも考えてる。もう一度、誰かがあの場所に住むようなことがあったらまずいからさ。
俺の大学、いわゆるマンモス校ってやつなんだ。とにかく生徒の数がハンパない。キャンパスも、東京のあっちこっちにあるし、一部は埼玉とか神奈川とかにあったかもしれない。
勿論、いくら通っている人数が多いからって、それだけたくさんの友達ができるってな話でもない。同じキャンパスに通ってなきゃ顔も合わせないし、そもそも大学ってクラスもないから……ゼミとかサークルで一緒にならないと、同じ学部でも知らない奴ばっかりなんてこともザラにあるんだよな。
で、俺はというと。有難いことに、同じ文学部文芸学科の友達が一人できて。まあとりあえず、そいつの名前はAにしておくな。Aとはなんとなく同じ講義を取るように約束したりとか、一緒に課題やるくらいの仲良しになったんだけども。そのAを経由に、いろいろ人脈が広がるようになったわけだよ。俺みたいなネクラと違って、Aはコミュニケーション能力高くて友達が多いタイプだったから。
ちなみに、カノジョは全然できないと嘆いていたからそこはみんなも安心してほしい。奴は同性にばっかモテる奴だった。あ、アレな意味じゃないからな?友達多いけど女の気配はないとか、そういう典型。
まあ、それでさ。
そいつ経由で紹介される先輩や友達は、軒並み男ばっかりだったんだけど。友達全然少ない俺としてはそれがすっごくありがたくて。特に、Aが所属してるテニサーの人達はみんな良い人ばっかりで、Aのテニサー仲間と一緒に何回も飲み会に連れていってもらったりしたわけ。
そろそろ本題入るな。
そのAに紹介された一人が、そのテニサーに所属してる二年生のB先輩だったんだよ。
がっしりスポーツマンタイプのマッチョなAと違って、B先輩は結構ほっそりしててあんまりスポーツやるようには見えない人だった。それでもAいわく、足がめっちゃ速いしすごいボレーが上手いんだーって言われた。俺にはテニスのことはさっぱりわからんのだけど、中学高校とテニスやってたAが褒めるんだからよっぽどなんだろうな。
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