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それでも、私は、怖くて眠れなかった。
朝なんてあっという間にやって来た。
慌ただしく響く床の音。
私は、怖くなって部屋の鍵を閉めた。
「理香!
ここを開けなさい!」
「ヤダ!」
私は、大きな声で抵抗した。
ドン!
ドン!
ドン!ドン!
ドン!ドン!ドン!
ドン!ドン!ドン!ドン!
扉を叩く音が響く。
暫くドアを叩く音が響いた。
そして、ドアを叩く音がしなくなった。
足音が離れて行く……
助かったのかな?
私は、一呼吸入れた。
だけど次の瞬間、私が息を呑んだ。
カチャリ。
閉めたはずの扉のドアの鍵が開けられる。
そして、ママが顔を覗かせる。
「りーかぁー?
どうして、扉を開けてくれなかったのかなぁー?」
ママが、怖い笑顔で私を見た。
私は、怖くて首を横に振った。
「理香……
由香は、どこにいるのかなぁー?」
私は、再び首を横に振った。
「理香!
ママね、武君と結婚するの。
武君と結婚するには、理香と由香を殺さなくちゃいけないの!」
私は、背筋がぞっと冷たくなるのを感じた。
「だ・か・ら・ね♪
理♪香♪由香の居場所教えて♪」
私は、首を横に振った。
ママは、私の頬を容赦なく叩く。
私は、体を支え切れなくなり思わず倒れてしまった。
ママが、私の体を足で踏む。
何度も、何度も、何度も、何度も、踏んだ。
私の意識が遠くなっていく……
容赦なく……
顔を踏まれ、胸を踏まれ……
私の意識は、遠くなっていく。
私の一生は、なんだったんだろうか……?
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