Scene.14 君に伝えたい言葉

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2020年11月 ――オカルト部の部室 「ハッピーバースディ!  影無ちゃん!」    麻琴がそういって手作りのクッキーを渡した。 「ありがとう!」 太郎は笑顔でそれを受け取った。 「私からも!」 華織も手作りパンを渡した。 「……ありがとうございます」 「なに?今の間は?  おにぎりぱんじゃないわよ」 「わわわ!ありがとうございます!」 太郎は素直に喜んだ。 「これは僕たちからだよ」 鳳がそういって懐中時計を渡した。 「ありがとうございます。  これ高いんじゃ……?」 「気にしなくていいよ。  僕と分雨、拓の3人からだからね。  1人の予算は高くなくてもその3人ならその3倍!  だからいいのが買えるんだ」 凰がそういってニッコリと笑う。 「本当にありがとうございます」 「ケーキ焼けたぞっと」 健士がそういってパンケーキを持ってきた。 「斎藤先輩が作ったのですか?」 「おうよ!」 「斎藤くん、こう見えて料理上手なんだよ」 「へー」 「さあさあ食え食え!どんどん焼いてくぞ!」 そうして太郎の細やかな誕生日パーティが開かれた。
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