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談雑1:自己紹介
「こんにちは。わたくし、司と申します。左くんとは、ちっちゃい頃からの腐れ縁とでも申しましょうか、腐れ饅頭とでもいうべきか、まあ、そんな関係です」
「何なのですか? 『腐れ饅頭』って」
「単純に、腐った饅頭のことです」
「何が言いたいのか伝わらないなぁ」
「いいんです。伝わらなくても」
「え? そうなの?」
「はい、おまえも自己紹介してください」
「おまえ呼ばわりってどうなのかな? 時々でてきますよね、おまえ呼ばわり……まあ、今日は流しておきましょう。
えーと、皆さん初めまして。左 灯心です。小説を書いています。読んでくださっている方々、本当にありがとうございます」
「左くんの小説は長いものが多いですね。最初がつまんなくて長いから、皆さん出だしだけ読んで投げ出すんですよね」
「この“談雑1”を書いている時点では、エブリスタさんにはまだ短めのやつしかアップしていませんよ。過去に書いたものも含めて長編は、そのうちアップしていきたいなぁと考えています」
「載せるつもり? あの無駄に長い作品の数々を?」
「『無駄』はひどいなあ。必要な長さで書いてます」
「そう思っているうちは、読者の獲得は期待できませんね。あ、もしかして、最初から期待してないとか? だとしたら左くんにとっての小説っていったい何なのですか? 読者を楽しませることが目的ではないのですか? あ、そうか、そうじゃないんだ。読者なんてどうでもいいんだ。単なるはけ口なんだ。ストレスを発散させるためのゴミ箱なんだ。つまり左くんにとっての小説は生活の中で発生した精神的ゴミくずで、読者はダストボックス、そういうことですね?」
「相変わらず思考のベクトルがネガティブ方向ですね。よくそんなことが思いつくもんですね」
「え、違うんですか?」
「違いますよ。私にとっての読者とは、常に温かく見守ってくれる存在ですよ。読者がいるから、また新しい物語を書こうという力になるのですよ」
「はあ……『常に温かく』ね……」
「なんです? 何か反論でも?」
「ええ……左くんは、年中温かい服装をどう思いますか?」
「え、『年中』? 『服装』? どういうことです?」
「真夏にも温かい服を着るのか、つってんだよ!」
「突然、切れ気味の語尾になっていますね。いったいどうしたんでしょ?」
「どうなんだよ、え? 着るのか着ないのか!」
「え~と、着ませんね。真夏には」
「だろう?」
「だから、何?」
「『常に温かい』なんて迷惑な話だってことでしょう? つまり左くんは、読者は迷惑だ、必要ない、と、そう主張していることになります」
「いやいやいやいや、それは強引ですよ。悪意に満ちた解釈でしょう」
「いやあ、そう言われると照れるな~」
「は?」
「何の話でしたっけ? 左くんのせいでわからなくなりました」
「私のせい?」
「あ、そうそう、自己紹介でしたね。わたしは司と申します。性別は銅です」
「『銅』? どういうこと?」
「あ!! い、い、いま、しゃれちゃいましたね? 左くんもオヤジになってきましたね」
「いや、そういうつもりでは……で、性別が『銅』ってどういう意味ですか」
「あ、ああっ!! ま、また、しゃれちゃいましたね?」
「これは、前に進まんな……(ため息)」
「わたしは『銅』。これでわかる人にはわかる。以上! ちなみに左くんは『鉄』ですね」
「は? なにそれ? ……あ、そーか、思い出した! ♂♀のマークの由来のことですね?」
「ふ……ニヤリ」
「そのニヒルチックな微笑みが、意味不明ですよ」
「ニヒルな塩味……そういう人間に、わたしはなりたい!」
「皆さん、わけわかんないでしょうけど、これからもこんな感じになると思います。楽な気持ちで読んでくださいね」
「ね~」
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