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談雑2:だんざつ
「さて、『談雑1:自己紹介』のときには触れなかったんですけどね。わたし、気になることがあるんですよ」
「司さんの場合、どうでもいいことが気になるんですよね、昔から」
「『昔から』って、わたしの言動の全てをずっと見てきたように言うんですね。読者の皆さんが誤解するからそんな言い方やめてくださいよ。
あ、あ、もしかして、ホントにわたしのこと、隠れてずっと見てきたんじゃないでしょうね? だ・と・し・た・ら……ひ、左くん、あなたは、あ、あなたは(じっとり)――」
「なんです? ストーカー呼ばわりして私が変態だという誤った印象を読者の皆さんに植え付けようと……しそうですね、司さんなら」
「――あなたは、わたしの扇風機ですね?」
「せんぷうき?」
「ええ、それはさておき――」
「さておくんだ……」
「本題に入ります」
「こらこら、さておいちゃダメでしょう? 何なんですか? 『扇風機』って」
「イングリッシュ・ジョークです。もうこれ以上は言いません」
「イングリッ……あー……そういう……」
「わかりましたね? 変態呼ばわりはしていませんよ」
「この度は、そのようですね」
「で、本題ですが、毎回のエピソードに付く『談雑』って何なんですか? そんな日本語ありませんよ。左くんがつけたんでしょう? この言葉」
「はい。ズバリ、談話が雑ってことですよ。司さんとのやり取りだと、必ずそうなりますからね」
「ということは、なんですか? わたしが雑だと? 存在がゴミだと? 言動がカスだと? そういう意味合いが込められているわけですね?」
「ま、そういうことです」
「認めるな!」
「まあまあ、ちょっとした創作誇張語ですよ」
「その『創作誇張語』という言葉も創作ですよね? 初めて聞きましたから」
「う~ん、そうなのかな? ちょっと違うような気もするぞ」
「ハッキリしない奴だな、昔からおまえは。あ、キャ、『昔から』って言っちゃった。わたしが左くんのこと子どもの頃からずーと好きなのかもって誤解されちゃうわ♡」
「誰も誤解なんてしませんよ。だって、好きな男子を『おまえ』呼ばわりする? しないよね、普通」
「女心をもう少し勉強する必要があるようですね」
「え、呼ぶの? 好きな男子に女子が『おまえ』って」
「……」
「あれ? どうした?」
「……zzzzzz」
「……寝ちゃったよ……都合が悪くなると寝ちゃうんだよね、この人は」
「ふ……ふふふ、引っかかったな、左ぴょん」
「ぴょ、ぴょん?」
「『z』を重ねて書いてりゃあ寝てると思い込むところ、相変わらず未熟よのう」
「なんだ、寝てなかったのか」
「ぐっすり寝ておりました」
「寝とったんかーい!」
「秘技! 脈略崩し!」
「やっぱり雑だなぁ……」
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