4:blue illusion

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「え!何がですか!?」 「あなたの事、忘れて見入ってたわ・・・クラゲに。」 クラゲ~~~~・・・・・・・・・ ライバルはクラゲ・・・・・・・・・・・・??? 「・・・まぁ、それはいいですよ・・・。クラゲ、好きなんだなぁ~って、綺麗な綺麗な、海の女神みたいな蓮見さんに僕は魅入ってましたからね。隠し撮りだってしちゃいましたから。」 「なっ・・・消してよっ」 「うっそで~す。隠し撮りなんてしませんよ、撮るなら堂々と隠し撮りますから僕は。」 「~~っっ!」 クラゲに嫉妬なんて、マヌケすぎる。 けど、この位の仕返し可愛いもんでしょ? ・・・いつか、俺に見入ってくれればいいのにな・・・蓮見さん。 「あなた、そういうところっ・・・」 「蓮見さん、大変です」 さも、『あら、ほんとに大変』と口元に手を当てて蓮見さんに告げる。 「・・・・・・何よ」 「蓮見さんの、いつもの眉間に皺付きポーカーフェイスが崩れてますよ」 「!!ほんっ・・・そういう!うるさいわね・・・!!」 「あはははは、可愛い~。そういう、ペース崩された蓮見さん見れるの、俺にはとんでもなくご褒美ですよ、覚えといて下さいね。」 「・・・私、やっっっっ・・・・・・・・・ぱり!!!!あなた、キライだわ。大っ嫌い!!!!物凄く、大嫌い。」 おお・・・大っ嫌い(笑) 物凄く大嫌いなんて、それ以下がない位の嫌いレベルじゃないか。 ここまではっきり嫌いって言われたら、それ以上落ちようがないからあとは好きになってもらうだけなんだよな。 「俺は蓮見さん好きですよ。」 「・・・変わってるわよ。変態ね。」 「誉め言葉ですか?」 「・・・・・・」 言葉を口にするのも諦めた蓮見さんは、疲れた表情でクラゲに別れを告げて、俺の先を歩き出した。 「・・・ううぇ・・・」 引き攣らせた顔の蓮見さんが見つめるのは、深海のコーナーの入り口で出迎えるエイリアン、ではなく、細身の美脚タカアシガニ。 「蓮見さん、カニだめですか?」 「・・・カニがダメなんじゃなくて・・・カタチが蜘蛛みたいじゃない、これ・・・」 「・・・まぁ、わからなくもないですが・・・」 「しかも、この巨体・・・ハッキリ、クッキリした関節・・・曲げ伸ばしに収納に困りそうな脚と険しい顔、砂地との無駄な空間・・・」 「・・・・・・レポがすげぇ・・・・・・」 「どれもが本当に苦手。」 「俺とどっちが苦手ですか?」 あまりにも嫌そうに顔を歪めているから、試しに聞いてみた。 「・・・・・・そんな・・・・・・」 「そんな・・・?」 「そんな・・・・・・・・・本当の事言えない・・・・・・いくら私でも・・・・・・」 「え。まじですか。」 ふは~~~大嫌いな生物以下の俺。 真剣すぎる蓮見さんに、さっきの仕返しのような意図はなさそうで、『おうおう、マジか』と若干のショックを受けた。 クラゲに負け・・・ エイリアン(タカアシガニ)以下の好感度・・・いや、マイナスじゃんか・・・。 あ、でも、同じ生物(人間)なだけ、好感度上げられる可能性はゼロじゃないはず。
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