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着地も綺麗に決まり、地面にウィールを付ける綾乃の姿は羽を休める白鳥の様に華麗であった。
今のオーリーで間違いなく、1メートル近くの高さは超えているだろう。
「綾乃さん、何で最初からオーリーに本気出してるんですか!
今の、スケボーの動画配信してる人くらいに飛んでましたよ!?」
「ええ? そんな飛んでた?
最初からマジなとこさ見せないと綾音ちゃんビビってくれないべさ、ミスしてくれないっしょ?」
「謙遜する割りに考えた作戦を簡単に口に出すって、綾乃さんの戦略エグいですね・・・」
「そんなに誉めても、良いものプレゼントしちゃるほど余裕ないんだわさ。
いやー照れるべや」
「いや綾乃さん、誉めてないですから。
・・・けど、正直ビビりましたよ」
「だべ? 流石は私!」
思わず弱音を吐きそうになる綾音に、自画自賛する綾乃。
負けじと綾音もスケボーを持っていたアスファルトへ倒して転がし、その上に飛び乗って軽くプッシュして加速する。
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