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「それは銀ちゃん先生が好きそうなワードだから、ザ・中間テスト対策ってヤツ。入試には出ないかも知れないけど、各学校の裁量なら充分あり得る」
「それもそうか」
大輔はただ丸写しじゃなくて、用語集も開きながらのノート書写の作業をしてくれていたらしい。
しかも『自分はやってない』ような雰囲気を装いつつ話しかけてきたけれど、きっちりと覚えるべきところは覚えているようだ。
「大輔ってさ」
「ぁん?」
「……鷹だよな」
爪を隠す的な意味で。
「……ん? あ、ああ、そういうこと? へへん、ようやく気付いたか」
「もう少し察しが良くなれば言うことないんだけどな」
「それは今後の成長に乞うご期待、ってことでひとつ」
「おう」
話を振っておいて適当に答えておいた。
「みずきくん、みずきくん」
今度はすみれだ。
「はいよ」
結局昼休みはパンを片手に、この四人と最終確認をすることになった。
訊かれたことに答えることで、ひとりで復習するよりはイイ勉強になったのは間違いない。
――そう思っておくことにした。
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