魔の手紙

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魔の手紙

登校すると、靴箱に差出人のない手紙が入っていた。 何事もなく1日は終わり、放課後になってしまった。はぁ、行かないと…ですよね。 「僕、何かしちゃったかな?行かないと駄目ですよね…」 「おーいひなちゃん、どっか行くの?帰ろうよ~」 「ごめん越智君。なんか僕に用事があるみたいで、講堂に行ってきます。先に帰ってて下さい。」 「用事?誰からー?」 「それが差出人が書かれていなくて…これなんですけど。」 「ん?………えええええぇ、魔の手紙!ひなちゃん、どうしたのこれ!?」 「靴箱に入ってまして…行くか迷ってたところです。」 「行かないでほしいけど、行かないともっと怖いぃぃぃ!何でひなちゃんが…」 「越智君、この手紙って何か意味があるんですか?」  越智君から聞いた話では、この手紙は生徒会からの手紙で、通称魔の手紙と呼ばれているそう。そんな手紙がなぜ僕宛なのか…不安です。というのも、僕は2週間前にこの学園に転入したばかりで、友達は寮で同室の越智君だけという内気平凡男子なのです。もちろん生徒会の方達なんて見たことも会ったこともないのです。 「と、とりあえず、僕行ってきますね。また越智君と会えることを願っています。」 「馬鹿!何かあったら連絡するんだよ!」 越智君に見送られ講堂について驚いたことがあります。なんと、僕以外にも4人の生徒がいました。 「君も魔の手紙を?初めてみたけど、転入生?」 「はい、2週間前に転入してきました、鈴木日和です。 「そっか…。誰に目をつけられたのかな?転入したばかりなのに可哀想。」 「どうにか逃がしてやりたいが、俺も人の心配してる場合じゃないしな。ごめんな」 「でも日向君って消去法で考えたら会長だよ!?逃げられないよ。」 4人は魔の手紙の意味を知っているみたいで僕の事を心配してくれました。なんていい人達。僕、なんか感動しちゃってウルウルきちゃいました。 「僕、皆さんと出会えたので、ここに来てよかったです。」 「また明日、ゆっくり会おう!今日は絶対無理だから。僕達も日向君と友達になりたいな。」 「明日も無理じゃないかな~?」 「副会長様!」 「明日も無理…ですか?やっぱり僕なんかとは仲良くしたくないですよね。」 「ん~?違うよ~。捕まって明日動ける保障がないからだよ~。もちろん腰の。」 「副会長様、それ以上言ったら怒りますよ!それと日向君!僕達は仲良くなりたいと思ってるから、そんな悲しい顔しないで!」 越智君以外にも仲良くできそうな友達ができた感動に浸っていると、知らない人の声が聞こえた。副会長様らしいその人は笑顔で僕達に近づいてきた。副会長様の言った意味はわからなかったけど、嫌われたわけじゃないみたいで安心しました。副会長様と仲が良いみたいで、怒られながらも笑顔の副会長様をみていたら講堂に人が入ってきた。 「遅れてすまねぇな。」 「王ちゃんが起きないから。」 「…ごめん。」 「ほらほら、みなさんお待ちですよ。」 どうやら生徒会の人が全員揃ったみたいです。僕のために自己紹介をしてくれましたが、会長からの視線が強くて、怖くて全然頭に入ってきませんでした。 「みなさん突然呼び出してすみません。ルールはわかっていると思いますが、日向君の為に説明しますね。会長、日向君が怖がっているので見るのをやめてあげてください。」 会長はすまない…と一言謝って、控えめな視線に落ち着いた後、ルール説明が始まった。ざっくり言うと鬼ごっこです。今から生徒会の皆さんに捕まらないように、学園内を2時間逃げるというものでした。生徒会の皆さんはそれぞれ捕まえる方は決まっているみたいで、僕はみんなの予想通りの会長様でした。 「説明は以上ですが、何か質問はありますか?」 「えっと…、あの、なぜ僕が選ばれたのでしょうか?みなさんとお会いしたこともないですし…」 「あぁ、それはですね…「それは、捕まえてから俺から言う。悪いが今はまだ言えねぇ。」…ということです。」 「は、はい。」 正直、会長一人から逃げればいいわけですし、学園はとても広いですし逃げれると思うんですが…。もし逃げ切ったら理由はわからないということですかね。うーん。 「日向君、頑張って逃げるんだよ!絶対捕まったらだめだからね!」 「まだ学園内に慣れてないから厳しいと思うが、捕まったら食べられるぞ。」 「絶対食べ…、いや、殴られる!そう、殴られるから逃げるんだよ!」 「痛いぞ~、明日起きれないかも…」 (っち、こいつら言いたい放題いいやがって。殴るわけねぇだろうが。) (食べはするんですね…) (確かに起き上がれないね~) (…可哀想) みんな曰く、捕まったら食べられて、殴られて、起きれないくらい痛いとのこと。よし!絶対逃げましょう! 「さ、そろそろ始めましょうか。僕達は今から20分後にスタートしますね?頑張ってください。」 (((((笑顔が怖い…))))) 講堂をでてひたすら走って実験室、教室、など点々と逃げて、今は家庭科室に隠れている。いつもなら学園内にはまだ人がたくさんいる時間帯なのに今日は誰もおらず、静けさが余計に不安を煽る。学校が終わったらすぐに帰っていた僕は学園内に疎く、同じ場所に留まるのも不安なため、点々と逃げているが自分の足音も響いているような気がして余計に怖くなってくる。 「どうしよう、どこが安全なんでしょう。怖いよぉ。みんなは大丈夫でしょうか…」 「みんなの心配とは余裕だな」 「か、会長様っ」 「鬼ごっこはもう終わりかよ?」 「あ、あの!見逃して…くれません、、か?」 机の下に隠れていたらいつの間にか見つかってしまった。扉が開く音しなかったですよぉ…。ど、どうしよう。まだ30分くらいしかたってないし…うぅ。とりあえず見逃しを頼んでみたけどなぜか沈黙が返ってきた。そ、そうですよね、鬼ごっこに見逃しなんて存在しませんもんね。会長様の視線と沈黙が怖くて無意識に涙がでてきた。 「っ、泣くな。あと、手。握りしめすぎ。しょうがねぇ、今捕まえてもつまんねぇから見逃してやるよ。でも次はないからな。」 「あ、ありがとう、、ございます。会長様、優しいんですね。」 「(涙目の上目遣い…っく)…い、いいから早く行け。捕まえるぞ。」 「い、いやですぅーーー」 「可愛すぎる。絶対俺のものにする。まぁ、ゆっくりと捕獲するかな」 な、なんと見逃して貰えました。優しさにキュンときたけどそんな場合じゃないですね。捕まったら殴られますし…。あんな優しい会長様でも殴ったりするんですね。僕、何をしたんでしょうか。 僕はひたすら逃げて教務室にいた担任の先生に匿って貰っていたが、ついに教務室を閉める時間みたいです。去り際に先生から、「捕まっても大丈夫だと思うが…まぁ、楽しんで逃げろ。」と呑気な声援を貰いましたが、何が大丈夫なんでしょう。とりあえず後30分をどこに隠れようかとウロウロ悩んでいたら、いつの間にか図書館にたどり着いた。この学園の図書館は個室もあってとても広いです。僕は1度だけ来ましたが、迷いそうになりました。中に入ると人はおらず、しーんと静まり返っていました。 「最後にここを選ぶとはなかなかいいな。」 「えっ…あっ、ああ!そうだっ、僕逃げないと、、、、うわっ!!痛っ…」 本の匂いと窓辺の綺麗な夕日に見とれてぼーっとしていたその時、ついに会長に見つかってしまいた。驚いて走り出した途端に転んでしまって、それでも逃げようとしたけど立てなくて…。本当、どんくさいな…。 「捕まえた。諦めな?もう見逃しはできないからな?」 「でも、っ、あの、僕っ、殴られるのはい、嫌なんです。」 「は?最初から殴るつもりはねぇよ?ひよが俺に捕まらないよう、本気で逃げるようにあいつらが言った冗談だ。」 「え…、じゃあなんで…」 「…鈴木日和!」 「は、はいぃ」 「俺はお前が好きだ。今日捕まえたら日和を俺の恋人にするつもりだった。でも俺とお前は直接的な面識はねぇし、お前には怖い思いをさせちまったな。」 「好き…?僕を…ぇ/////////」 「付き合ってくれるか?」 「えっと…僕、えっと、会長様のことを、本当に知らなくて…えっと…」 「今から知ってくれればいい。頷いてくれねぇと抑えらんなくて既成事実をつくるかもしれねぇ。」 「既成事実…??」 「身体から始まる恋もあるだろ?ん?」 「ぇ…いや、そ、それは…(震)」 「俺はそれでもいいぜ?そっちのほうが自信あるわ」 「つ、付き合いますぅ!!(泣)」 既成事実については「冗談だ。」と言ってくれましたが、満面の笑みで軽々と僕を横抱きにするとどこかへ向かって移動している。降ろしてくれるようお願いするも却下され、身体を捻じってみるも「落ちるぞ。」と一言で片づけられ大人しくしている。 「あ、あの、会長様。みんなは、どうなりましたか?」 「捕まったみたいだぜ?あいつらも移動中だろうな。それと、その会長様ってのやめろ。」 「え…あ、あの僕、まだ名前を知らなくて。す、すみません。」 「東雲鷹斗だ。忘れるなよ?」 「はぃ!東雲先輩、すみませんでした。」 「鷹斗」 「へ?」 「鷹斗と呼べ」 「無理ですよっ!東雲せ「鷹斗」…。」 「うぅ、、、、鷹斗せ「鷹斗」…。」 「た、たた、鷹斗/////」 「間違えたらお仕置きだからな。」 「えぇー…(怖)」 僕を抱えたまま会長…鷹斗は移動し、寮に到着し、僕をベッドに寝かせてくれた。でもここは僕と越智君の部屋じゃありません。 「えっと、鷹斗…ここは?」 「俺の部屋だ。疲れただろ?しばらく休め」 「いや、申し訳ないです。僕、自分の部屋に戻ります。越智君も待ってるはずなんで。」 「越智?あぁ、越智唯人か。俺が連絡しとくから、ひなは休んでな。俺がひなといたいんだ、ダメか?」 「だ、だめじゃないです…(ごめんなさい越智君、負けました)。」 それからしばらくすると、疲れからか僕は眠ってしまった。 side:鷹斗 やっとひなを手に入れた。他の役員もそれぞれ楽しんでるみたいだし。今、ひなは疲れて眠っちまった。若干、無理矢理な告白だったがまぁ、いいか。今から本気で落としていけばいいだろ。あ、そういや越智に連絡しねぇと、あいつ面倒なんだよな。 「ppp…..はいー?」 「俺だ」 「俺 なんていう知り合いはいませんけどー?」 「東雲だ、わかってんだろ」 「ひなちゃん無事なの?無事だよね?」 「あぁ、今は俺の部屋で疲れて寝てる。お前が同室とはな。」 「ひなちゃんの嫌がることしたら許さないからねー?」 「合意ならいいんだな。無理矢理なんてしねぇよ、性に合わねぇ。」 「…ひなちゃんから離れて。近づかないで。僕の友達なんだから。」 「ひなが越智君のことを心配して帰ろうとしたから、連絡したまでだ。今日は帰さねぇから」 「ちょっ、「じゃあな」…おいっ!」 越智怒ってたな。今度会ったら殺されそうだ。ま、合意ならいいわけだしひな早く起きねぇかな。 side:鷹斗 end 「ん…ぅ、僕、寝ちゃってました」 「ひな、起きたか?疲れはどうだ?」 「あ、会長様。おかげさまでよく眠れました、ありがとうございます。」 「越智から、今日は疲れただろうから泊ってこいってさ。俺はそのつもりだ。」 「越智君が…、ご迷惑でないなら会長様にお世話になります。」 それからルームサービスをいただいて、お風呂まで借りてしまいました。このお部屋とても広くて1人部屋にはみえません。綺麗に整理整頓されていて、なんだか落ち着きません。ソファの上でそわそわしていると会長様が戻ってきました。 「ひな、そわそわしてどうした?」 「あ、会長様。広い部屋なのでなんだか落ち着かなくて…」 「今からよく来ることになるし、慣れろ。あと、ひな?俺との約束覚えてるか?」 「会長様との約束?」 「わかんないって顔してるな?ヒントは名前…」 「なま…え、、、、あ!会長、、、、じゃなく、、、て、鷹斗。(恐る恐る)」 「そんな恐る恐る見上げてもだめ…お仕置きだな。」 「ちょ、ちょっとまって下さい。まだ、慣れなくて、その、えっと、、、」 「意識しねぇと変わらねぇだろ、、、、日和。」 「んぅ、、、ちょ、、っ、、、んんぅ、、、まっ、、、、、て」 名前呼び制度?をうっかりわすれていた僕。お仕置きでキ、キスされるなんて//////。初めての僕は息の仕方もわからず、終わったころにはぐったり。 「ひ、どいで、す。僕、は、はじめて、なのに。」 「初めてだから、、、だろ?初めてじゃなかったら怒るぞ」 「で、でも、、、、「嫌じゃなかったろ?」…え?」 「気持ちよかっただろ?その証拠にココ勃ってる。」 「やめっ///////」 た、たしかに気持ちよかったです。けど、でも、だからって、僕の股間を揉まないで下さいぃぃいぃぃ(泣)。ど、どうしようぅ。これはあれですか、鬼ごっこの負けた側の宿命ですか? 「かい…ちょ、やめっ。放して下さいっ。」 「まーた、鷹斗だろ?お仕置きだな。」 僕の耳元でそう言った鷹斗にパンツとズボンを一気に降ろされてしまった。羞恥からか涙がでてきて、前を隠そうとすると手を一纏めにされどうしようもできない。その間にも僕の股間を揉みほぐすように強弱をつけて動かされ、情けなくも反応してしまった。 「た、たかとっ、お願い、、っ、、、やぁ、、、。」 「ん、イキそうか?そのままイっちまえ。」 「やぁ、、、、だ。だ、めだめぇ!離して、お願い、あぁああぁー。」 お願いするも鷹斗の手は止まらず、ついに僕はイってしまった。泣きすぎて顔はぐちゃぐちゃですし、脱力感や羞恥もあってまったく動けません。でも、不思議と恐怖感はなくて、罰ゲームなのに優しさ?愛情がある気がして…もうわかりません。 「ちゃんとイけたな、疲れたか?まだ終わりじぇねぇぞ?」 「はぁ、はぁ、ひど、ぃです。僕、初めてなの、、に。も、もう無理、です。」 「優しくするから。俺も限界なんだぜ?好きなやつが目の前で可愛い姿をしてるってのに、、、ここで終われねぇわ。」 「や、やだぁ!こんな態勢、、、や、なんで、すか!?どうして、そんなと、こ!やめ、、て痛っ、痛いぃ」 「ひな、力抜いて。大丈夫だから。」 足を抱え上げられて、お尻が丸見えの間抜けな恰好で、後ろの穴に指を入れられていて…、気持ち悪くて痛くて、止めてほしいのに鷹斗の手は止まりません。だんだん痛みはなくなってきても気持ち悪さはあって、でも鷹斗ができるだけゆっくり進めていることは伝わってきて。鷹斗のも痛いくらいに主張していても、僕を思って進めてくれていて、止めてほしいのに続けてほしくて、もうどうしたらいいのかわからなくなりました。 「ひな、だいぶん柔らかくなってきたぞ?頑張ったな。」 「言わな、、、いで、、、、、あぁぁあぁー!」 「ここがひなの気持ちいいところ?見つけた。もっと気持ちよくなろうな。」 「そこ、、、やめてっ、お、、おかし、くなりま、、す。や、やだぁ、またイっちゃう。」 「いっぱいイけ。」 お尻の一点を集中的に押された僕は、我慢できずにイってしまいました。もう息も絶え絶えで動けない僕の目に入ったのは辛そうな顔をしてベルトを外している鷹斗。そうか、鷹斗はまだ一度も達してないから辛いですよね。 「ひな、辛いだろうけど、、、入れていいか?」 「へ?えっ!?む、無理ですっ」 「お願いだっ、ゆっくり、ゆっくりするから。絶対傷つけないから。」 怖いけど、本当に怖いけど、でも鷹斗、辛そうです。僕のことを大事に思ってくれているのは伝わってるけど… 「う、うん。僕、怖い、、、、けど、頑張る。だか、、ら、優しく、、お願いし、、ま、、す。」 「ひな、ありがとう/////」 それから鷹斗は本当にゆっくりと進めてくれて、圧迫感はあっても痛みは感じませんでした。僕が辛そうな声を出すと動きを止めてくれてキスをしてくれました。今も、何とか全部入ったところで辛いだろうからと動かずに待ってくれています。でもその表情は辛そうで、僕の胸がギューッと苦しくなります。 「た、たかと、もう動いて、、、下さい。辛そ、、、うです。」 「でも、ひなを傷つけたくなんだ。」 「大丈夫。鷹斗はや、優しいから、、傷つけられたり、、しない、です。だか、、ら…」 僕の言葉を聞いて鷹斗はゆっくりと律動を開始した。決して乱暴さはなく、慎重にしてくれて…。でも、これじゃ鷹斗がいつまでもイけないですよね…よしっ!僕は鷹斗に手を伸ばし抱きついた。突然の事で鷹斗は驚いていたが僕を抱えてくれた。 「どうした?怖かったか?」 「鷹斗、好きに、、してい、いです、よ?大、丈夫です、から。…ね?」 「ひな、、、、大好きだ!!」 それから鷹斗の律動は速くなり、バチンバチンと衝撃が伝わってきます。鷹斗に抱きついたまま耳元で「僕も、、、好き、、、」と呟くと、僕の中のモノが大きくなって少し苦しいです。鷹斗も限界だったのか、律動と合わせて僕のモノを擦るから僕は我慢できずに呆気なくイってしまい、同時に僕の中にも温かいものを感じた。 「す、すまねぇ、中で出しちまった。本当にすまねぇ。」 「たか、と、大丈、夫です。でも疲れま、した。」 そのまま僕の意識はブラックアウト。次に起きた時は綺麗な体でベッドに寝ていた。隣には鷹斗がいて、羞恥で顔が真っ赤になってしまい、隠すために背を向けてしまいました。 「ん?ひな、起きたのか?その、、、腰は大丈夫か?」 「は、はい。少し痛いですけど、大丈夫です。」 「そうか。なんでそっち向いてるんだ?」 「あの、その、恥ずかしくて…。気持ち悪かったですよね?初めてで下手で…」 「ひな!気持ち悪くなんかねぇ!キスだけで終わる予定が、我慢できなくて最後までしちまって…。本当にすまなかった。」 「い、いえ、最初は怖かったですけど、最後まで優しくしてくれました。鬼ごっこのせいで鷹斗に不快な思いをさせていないならよかったです。」 「あ?鬼ごっこのせいってなんだ?」 「へ?鬼ごっこで僕が捕まったから、鷹斗は僕を渋々抱いたんですよね?だから…」 「…はぁ。なぁ、ひな?図書館で俺はお前になんて言った?」 「え?あ、あの、告白?をされました。」 「そうだよな?俺はお前が好きだから、だから抱いたんだ。鬼ごっこのゲームの一環なんかじゃねぇぞ。ひなが俺の事好きって言ってくれたのは…嘘なのか?」 「ちがっ、違います!僕はなんてことを…ごめんなさい。」 「俺の言葉が足らなかったな。まぁ、最初は無理矢理のようなもんだしな。越智に怒られるな。あいつひなを心配してたから。」 「越智君!でも鷹斗は優しかったですよ。僕、もっと鷹斗の事を知ろうと思いました。これからよろしくお願いします。」 「ひなっ!それは俺のセリフだろっ、ありがとうな。」 「はいぃ。」 それから鷹斗に抱きしめられた僕はそのまま眠ってしまったので気づきませんでした。目元に涙を浮かべた鷹斗が眠った僕に優しくキスをしたことに。
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