勝手なファンサービス

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勝手なファンサービス

「あおいー、明日から夏休みじゃん?大学休みじゃん?蒼、バイトしてないじゃん?何か予定ある?」 「え?どうしたの急に…、まぁ、図書館くらいしかないけど…」 「よかったー!なら明日の8時にココに行って!」 「えっ、ちょっと、どういうこと?」 「行ったらわかるからっ、なぁ、お願いっ!!なら俺、バイト行くな!明日の8時、よろしくっ!」 「ちょっ、はぁ。なんなんだよ…」 友人から聞いた経緯はこうだ。 友人はカメラが趣味で、プライベートで撮影バイトなんかをしている。今回は何かの撮影でカメラアシスタントの募集があってて、面接で出した僕を撮った写真が面接者の目に留まり、それでなぜか僕が採用されたとのこと。僕、カメラできないんだけど…。とにかく明日行って説明して謝ろう。 AM:7:45 言われた場所に来たけど、ちょっと早かったかな?てか、ここ普通のマンション…いや、確かに会社オフィスとかじゃないけど、高級マンションだ。このメモ間違ってたんじゃないか?どうしよう。 「あの、すみません。もしかして、木村さんですか?」 「は、はぃ、そうですけど…あの、、、」 「あ、申し訳ありません。私、Leoのマネージャーをしております堺と言います。驚かせてすみません。」 「あ、木村蒼です。あ、あのマネージャーさん?とは…」 「立ち話もなんですから、中に入りましょう。Leoが待ってますよ。」 「Leo?」 堺さんは僕の背中を押して高級マンションをどんどん進んでいく。それよりLeoってなんでろう…堺さん、マネージャーってことはLeoって有名人なのかな?普段TVとか雑誌とかみないからな…。堺さんはどんどん進んで、最終的には最上階にあるドアの前で止まった。 「さ、ここにLeoがいます。中でいろいろと説明しますね、どうぞ。」 「は、はぁ…」 中は想像以上に高級感ありまくりで、部屋も多くて…本当にここ、なんなの?まさか人の家…なわけないか。とりあえず、説明して早く帰ろう。 「お待たせしました。木村さんをお連れしました。」 「おっせぇよ!この俺を待たせるとはいい度胸だな?」 「ひっ!」 「ほらほら木村さんが驚いてますよ。」 「うるせぇよ。俺のファンが驚くわけねぇだろ?」 「フ、ファン!?」 「あぁ?」   「ぃ、ぃゃ…なんでもないです」 「はぁ、なんでよりによってこんなボサッとした奴…」 「こら、Leo!!これから2週間、一緒に過ごすっていうのにそんな言い方はいけません。」 「え!?ちょ、すみませんっ!今日から2週間って何ですか!?」 「はぁ?お前何言ってんの?お前が応募したんだろ?今更純情ぶるなって、うぜぇから。」 「Leo!!木村さんすみません、Leoは口が悪くて…でも、企画内容は知ってますよね?これはLeoとファンの2週間同棲企画です。木村さんには2週間ここで生活してもらいます。」 「ちょ、待ってください!僕、そんなの聞いてない…あ、応募ってもしかして写真ですか?それだったら友人がカメラマンの応募で使っただけで、間違いなんですっ!すみません。」 「はぁ?そんな適当なこと言って気を引こうとすんなって、めんどくせぇ。」 「適当じゃなくて本当なんで、、、「うるせぇ」、、、っ。」 「まあまあ。理由はどうあれLeoと2週間一緒に生活できるんだから、木村さんにとってもいい話でしょう?とにかく、2週間、楽しんで下さい。」 「ちょ、堺さん待って…」 堺さん帰った。え、帰ったの!?楽しんでってどう楽しむんですか。だいたいLeoってなんだよ…。いや、この人ってことはわかってるけどさ、芸能人なんだよね?怖すぎない?帰りたい…。 「おい、お前荷物はどうした?」 「お、お前じゃありません。木村蒼です。」 「ちっ、蒼!これでいいかよ。で、荷物は?」 「に、荷物…ですか?僕、8時にここに行けって言われて来たので荷物とかは何も…」 「はぁ?2週間俺んちで生活するってのに荷物がねぇだと?お前、馬鹿かよ…」 「だ、だって、、、、というか、俺んち!?ここあなたの自宅なんですか?」 「お前まじでボサっとしてんな。企画書読んでねぇのかよ?俺が2週間ファンと生活する為に自宅を提供してんだよ。ファンサービスだぜ?感謝しろよ。」 「い、いやファンじゃ…「あぁ?」 な、なんでもない、です。」 「敬語はいらねぇ、そして俺はLeoだ。わかったか、蒼?」 「は、、、わ、わかった。じゃ、とりあえず一回自宅に帰ろうかな、、、着替えとかとってこないとだし、、、」 「とか言ってそのまま逃げる気か?めんどくせぇ…今から出かけるぞ。買った方が早ぇ。」 「いや、とりに帰った方が早…よ、よし!買い物に行こう!そうしよう!楽しみだな~あはは」 「最初からそう言えよ。」 自宅に逃亡する計画が瞬殺された僕は、Leoさんが準備している間に元凶の友人に電話した。どうやらLeoさんはかなり有名な俳優で、ドラマやモデルでも活躍しているという。イケメンで俺様なところが人気だとか。確かにそんな人と2週間一緒に生活できればファンは天国だろう。でも僕は疎くてまったくの初対面。現状はイケメンの怖い人。友人は企画については知らなかったようで謝られた。まぁ、最後には「楽しめよ~。」と堺さんと同じで無責任なことを言われたけど。 「はぁ~。」 「てめぇ、何溜息ついてんだよ。さっさと行くぞ。」 「は、はい。」 said:Leo ファンと交流なんて本当に面倒な企画です。私は世間では俺様人気俳優とかいわれていますが、実際は俺様を演じているだけ。それが2週間ファンと生活となると自宅でも演技しないといけないということ。蒼はわざとなのかボサっとしていて、荷物も持たずに来たらしい。とりあえず買い物行って、ディナー行って、夜はベッドで最高のファンサービスでもしてあげましょうか。 「あ、あの、さすがに買いすぎじゃないですか?」 「敬語。」 「ごめん。でも、もう買わなくていいって。これ2週間分以上あるから!」 「記念に俺からプレゼントしてんだよ、ありがたく受け取れ。」 買い物に出かけてから次から次に試着させられて、その全てを購入している。え?誰がって?Leo様がだよ。服だけじゃなくて下着や小物類までトータルコーデ。はっきりいって僕は中の中で、どれだけいい服を着たところで、服に着られている感がぬけないのだ。しかも今のところ僕は1円たりとも支払っていない。まぁ、払えと言われても服どころかアクセサリー1つも分も払えないくらい一つ一つが高価だ。Leo様の車の後ろは僕のショップ袋で埋め尽くされている。2週間後に全額請求されたらどうしよう…。 「あ、あのこれコース料理ですよね?…い、いくらですか?」 「はぁ?金の心配はいらねぇ。美味しくねぇのかよ?」 「い、いや!すごく美味しいよ!でもっ」 「美味いなら黙って食ってろ。」 買い物から連れられるまま高級料理店でのディナータイムに突入。えらくスマートに注文したかと思ったら次から次に料理が運ばれてくる。そのどれもが綺麗で、美味しくて…。本当、冗談抜きで、半日で100万円以上使ったんじゃないか。きっちりデザートまで食べて、お土産まで貰ってしまった。というのも、会計横のショーケースに入ったケーキが綺麗で見とれていたらLeo様がこれまたスマートにテイクアウトしてくれた。この人、俺様で怖いけど王子様だ。怖いけど優しいし、これなら2週間頑張れるかも…。あれからマンションに帰宅してお風呂に入って、買ったばかりのシルクのパジャマを着たところで問題発生。 「あの、Leo?僕はどこで寝たらいいのかな?迷惑じゃないならこのソファ借りてもいい?」 「はぁ?何言ってんだよ、ベッドがあるじゃねぇか。」 「で、でもLeoのでしょ?さすがに他人と寝る時まで一緒は嫌でしょ?」 「お前、チビだし一緒でも問題ねぇだろ?」 「チビって…ま、まぁ、Leoが嫌じゃないなら…」 そんなこんなでLeo様と一緒のベッドで寝ることになってしまった。今、Leo様は入浴中で僕は一人。人のベッドに勝手に入るのも躊躇われ結局ソファに横になった。僕には大きすぎるくらいだし、ここでいいや。 「てめぇ、何してんだ?ベッド使えって言ってんだろ。」 「で、でもソファも余裕で寝れる広さだし、僕はここでいいよ。」 「蒼、わかってねぇな。初めてはベッドがいいだろ?」 「え?はじめて?なに?」 「お前を抱いてやるよ。」 「抱く?ぇ…、Leo、何言ってるの…冗談だよね?」 「ファンサービス、嬉しいだろ?ほら、さっさとベッドに行け。」 「い、嫌ッ、、、だ。」 「今さらだろ、この展開になるってわかってて応募したんだろ?なに純情ぶってんだよ。」 「待ってっ!何度も言ってるけど今回の件は間違いなの!僕はLeoのファンじゃない、だから、ごめん。やっぱ堺さんに言って相手を替えてもらおうっ…んぅ、ゃ、、、、んんっ」 「お前がそのスタンスならそれでいい。俺も勝手にさせてもらうぜ?」 この人何言ってるの?僕を抱く?冗談じゃない。ちょっとでもいい人って思った僕が馬鹿だった。逃げようとソファから立ち上がったけど腕を引っ張られキスされた。口内に侵入しようとする舌を必死に阻止すると、いきなり鼻をつままれ息ができない。苦しさから口を開いた瞬間に口を塞がれ、吸われて、ほんの数分で死ぬかと思った。息も絶え絶えで既にぐったりしている僕を軽々と横抱きにしかたと思うとベッド上に落された。降ろされたのではなく落された。起き上がろうとしても手を一纏めにされ、力では敵わない。 「いっ、待って。Leo、離してぇ、、嫌だっ」 「もう黙れよ。流された方が気持ちよくなれるぜ?それとも痛いのがいいのか?」 「嫌!痛いのは嫌だっ、怖いぃ」 「だったら大人しくしてろ。」 「うぅ…っ」 なんで僕がこんな目にあわないといけないんだ。本当だったら今日から夏休みで、図書館に通って好きな本に囲まれて過ごすはずだったのに、なんで。間違いだ、ファンじゃないって何度言っても聞いてくれない。その間にもせっかく買って貰ったシルクのパジャマは脱がされて、かろうじて引っかかっている。Leoは僕の体中にキスしながらパンツの上からソコを触ってくる。僕は気持ちいいよりも恐怖感が強く、震えが止まらない。 「蒼、体の力抜けって。気持ちいいだろ?」 「き、気持ち、よくな、ぃ。も、やめ、っ。怖いっ、怖、、からっ、お願ぃ」 「お前、初めてだもんな。初めてが俺で良かったな、ほら、怖くねぇから、こっちに集中しろ。ココこうすると気持ちいいだろ?」 「ああぁ、やだぁ。」 「ちょっと勃ってきたぜ?気持ちいか?」 「気持ち、、よくな…ぃ、、、痛ぁ!強く、握らな、ぃで…」 「おっと、うっかり、、な?」 「うぅ、、っ、、ひっ、、く…怖ぃぃ。」 「ったく、しゃーねぇな。優しくしてやるから、イけ。」 「あぁぁ、速いぃ、っ、、あ、うっ、あぁあああぁ」 「ちゃんとイけたな。もう話す力もねぇってか?体力ねぇな。ま、いい感じに力抜けていいか」 「や、やだっ!もういいでしょ…っ」 「何言ってんだ?ココがまだだろ?ほら、これから2週間もあるし、早く慣れねぇとツラいぜ?」 「嫌っ、そこは…嫌だぁ、、、っうぅ」 Leoは僕の後ろに長い指を入れぐちゃぐちゃと好き勝手に動かしている。これから2週間あるって何?早く慣れろってどういうこと?こんな、こんなヒドイこと毎日するの…?これがファンサービスなの?ただの自分の性処理じゃないの…。なんで僕なの。僕にとっては最悪なこの行為もファンにとっては天国で、Leoも楽しめてファンも楽しめるのに。なんで僕が…後ろを必要に弄られて結構時間がたった。僕は全身がぐちゃぐちゃでもう動けない!って時に、後ろから指が抜かれ解放された…もうやめてよ。 「おい、そろそろ挿れるから、力抜け、、よ!」 「いやあぁぁあぁ、、ひっ、、どぃ、、動か、なぃで…っやだぁ、抜い…てっ!」 「お前、本当に変わってるな?俺と最後までシてんのに」 「だ、から、、僕は、あなたを知ら、なぃ…言って、、る。でも、今は嫌い。大嫌、、、ぃ、」 「っ、」 「、あぁあああぁ、、うっ」 said:Leo この子はなんなんでしょうか。私のファン、、、ということは俺様な私が好きということ。私のファンはMが多くて、罵られるのが好きな者が多い。私と2週間生活するっていうのに、早々と帰ろうとするし、抱いてやっているのに泣いて抵抗するわ、怯えて逃げようとするわ…。挿れたら抵抗して、最後には大嫌いですって?思わず激しく突いたら気絶したし、本当になんなんでしょう。まぁ、一番おかしいのは私。この子に「大嫌い!」と言われてムキになって加減できなかった…なんなんでしょう。 「蒼、蒼。おい、そろそろ起きろ」 「んぅ、、、痛っ。うぅ、、っ、、なんで、いるの…?」 「あ?寝ぼけてんのか?2週間、一緒に生活してんだろ。」 「嫌だっ、もう終わりたい。もういいでしょ!あなたもしたくもないファンサービスしなくていいし…堺さんには僕から言うから。」 「まだそんな元気があるなら大丈夫そうだな。帰るつもりなら、明日動けないくらい激しく…もう1回ヤルか?」 「もう無理っ!帰るっ、離して…うっ」 「お、おいっ!大丈夫…お前っ、熱あんじゃねぇか!起きるなっ!」 「家で寝るからいいっ。これくらい大丈夫だからっ、もう終わらせて下さい…っ」 「ふぅ~、わかりました。気分はのりませんが、病人のあなたを抱きつぶして動けないようにもできますしね?まぁ、そんなヘロヘロで逃げ出せるのか…楽しみです?」 「そ、れが本性っ…うぇ、、、頭痛いっ、、、ヒッ、、ク、、、うぅ、、っ」 「だから寝てなさいって。ほら…今は何もしませんから、寝な。」 「…今はって、、、うぅ」 「いいから目閉じて」 早く帰りたい。終わりたいのに熱なんかだして最悪。体を起こしただけで頭がくらくらして、何で僕こんなタイミングで…こんなところから早く帰りたいのに動けない。本当に情けなくて涙がでてくる。Leoは泣いてる僕の背を布団の上からポンポンと、まるであやすみたいに叩いてくる。この人なんなんだろ、またあんなことされたらって考えると震えるくらい怖くてしかたがない。でも無言で静かな部屋でポンポンと叩かれると不思議と瞼が閉じてきて… 目を覚ました蒼は混乱してて、私が近づくのを拒否した手は酷く震えていた。高熱でぼーっとしてるくせに帰ろうとするし、ずっと泣くし、なんなんでしょう。でも、静かに泣いてる顔は悲痛で、私は自分がした行為を後悔しましたがもう遅い。私が言える立場ではないですが、とりあえず今は落ち着いて休んでほしくて、思わず子どもをあやすみたいに寝かしつけたけど拒否はなくて、しばらくすると寝てくれた。とりあえず目が覚めた時に何か食べれるように軽食を用意しておこう。まぁ、食べてくれるかはわかりませんが…。 (~♪~♪) 「ん、、、電話?…は、ぃ?どしたの?」 「どうしたのって蒼~、寝てたのか?Leo様との同棲はどうよ?」 「どうって、最悪。この同棲も間違いだって何度言っても聞いてくれないし、おまけに…と、とりあえず、もう帰りたい。」 「贅沢な奴だなー、あのLeo様だぞ?俺様なところがイイっていうファンが多い人気俳優Leo様だぞ?」 「僕はテレビも雑誌もみないから俺様Leo様って言われても本当に知らないんだ。なのに…、、、、まぁ、1日目にして俺様ってことはよくわかったよ。でも僕にとっては怖いだけで好きにはなれない。ねぇ、この企画って中止できないの?人気俳優なら他にも候補者いるでしょ?だいたい僕は応募してないんだから…、元はといえば、君が勝手に僕の写真でカメラアシスタントの募集を受けるから…はぁ。」 「それについてはごめんって。Leo様も俺様だけど鬼ではないから、話せば中止してくれるんじぇね?ま、楽しんだもん勝ちだぞ~、じゃ、頑張れ!」 「ちょ、、、、何回も言ってこの有様なんだけど…はぁ、頭痛い。もう少し眠ろう…」 蒼の様子を見に来たら部屋の中から話し声が聞こえた。電話か?悪いと思いましたが盗み聞きして、、、そして電話が終わる頃には呆然とした。ちょっとまって下さい。…今の話はなんですか?だって、、いや、、、確かに間違いだって何度も言ってましたが、アレはそういう演技ですよね?たくさんの応募の中から蒼を選んだのは私。ファンだと思い込んで、、、だから出会った時も普段通りのドS俺様キャラで対応したのに、さっきの電話…失敗した。蒼は本当に私の事を知らなくて、あの写真は紛れ込んだか何かだろう。写真で気に入った蒼に出会って、話して…おどおどしてるのにどこか素っ気ない蒼に意識してほしくて、強く言い過ぎた。俺の事知らない蒼からしたら、いきなり知らないところに呼び出されて、怖い奴に酷いこと言われて、ヤラれて…最後には高熱だして…、今の私の評価は最悪だ。でも今更どうするか…。 「トイレ…ぁ、どうしよ、立てない、、、うぅ。」 「(コンコン)蒼?入ります。起きてますか?…何してるんですか?まさかまだ逃げようと…?」 「ち、ちがっ、トイレに…でも動けなくて、っ」 「言ってくれたら、、、すぐに連れていきますよ」 「ゃ、嫌だっ!もう何もしないっ!」 「落ち着いて!何もしませんから、ほら、また熱が上がります。トイレに行くだけなので、どうか…」 僕に近づいてきたLeoをみて恐怖感が込み上げた。動かない体を何とか起こして必死に抵抗する。そんな僕を静かに優しく抱きしめて落ち着かせようとしてくれた。その後は横抱きにされてトイレにも連れて行ってくれて、今はリビングでLeoが作った食事を食べている。 「ぉ、いし、、ぃ。」 「それはよかった。いつでも作ってあげますよ。今は食べられるだけ食べて、無理しないように。」 「ありがとぅ。なんか、、、あのキャラが…」 「違うって?本来はこっちが素なんです。まぁ、ファンに見せたの初めてですけど、、、あ、蒼はファンではなかったですね。」 「え?信じてくれたの?」 「本当にすみませんでした。謝ってもどうにもならないことはわかっています。でもあなたを、、、蒼を怖がらせて傷つけました。」 「よかった。確かに怖かったけど、信じてくれたならよかったです。本来Leoは俺様ドSキャラ?なんだよね?ならしかたないのかなって…、だからそんな顔しないで、、、あなたは僕に謝る必要はないんだから。」 「違う!私は…」  「Leo、もういいから。Leoはファンサービスをちゃんとしただけ。今回の企画はそういう内容なんでしょ?知らなかった僕が悪いんだよ。もう気にしないで。」 「でもっ、、、、、本当にすみません。」 「うん。もう少し休んだら歩けると思うから、、、そしたら帰ります。だからもう少しだけ寝させてもらってもいいかな?」 「ダ、ダメです!!」 「そ、そうだよね。Leoも仕事だし、早く替わりのファンをみつけないとだよね。ごめんね、すぐに出ていくねっ」 「待ってっ、違います!企画は2週間ですよ、まだ終わってない!帰らせないですよ。」 「え?で、でも、僕にはできない。Leoのことは怒ってないよ?でも怖かったし痛かったのも本当で、正直、もうできない…。仕事の邪魔して、迷惑かけてごめん。」 「そうじゃない!そうじゃないです。もう何もしなくていいんです。ただ2週間は一緒にいてほしい。あなたと、、蒼と一緒にいたい…それだけなんですっ…ぅ。」 「え、、、、なんで泣いて…」 帰ることを伝えた途端、Leoが狼狽え始めて最終的には僕の手をすごい力で握りしめて泣き出した。なんなんだこの人、、、どうしたらいいの。僕がいても企画が成り立たないのに。とりあえず泣き止んでもらおうとLeoの背中をさすって落ち着かせないと、話が始まらないな。 「ぅ、、ぐす、っ、すみません。」 「ははっ、本当に最初のキャラはどこにったのさ」 「あれは忘れて下さい。蒼に嫌われたくないだけです。」 「え?嫌ってないよ?」 「確かに大嫌いと言われたのはショックでした、、、でもそうではなくて、好きになってほしいといいますか、、、」 「あれはしょうがないよ…。でも仕事だから、、、、一生懸命な人は好きだよ。」 「そうではなくて、、、、好きは好きでも、、その、、恋愛的な意味で、、その、、、、」 「え?」 「っ、、、、だからっ、私は、その、あなたことが好きです。好きなんですっ」 「うぇ?/////ちょ、と待って。だって初対面でしょ」 いきなりここに連れられて、キツイことたくさん言われて、プレゼント攻撃に、辛いこともされて、最後は号泣に告白されて。人生が今日1日でまとめられたくらい忙しい。今日はたくさんのLeoをみて、初めて知った。優しいLeo、怖いLeo、照れ屋で泣き虫なLeo、、、、どれが本当のLeoなのか僕にはわからないから、好きだと言われても信じられないよ。でも、でも、勘だけど、今の泣いてるLeoはありのままなのかなって、、、、、あぁーどうしたらいいの。 やっぱり蒼は見た目通り優しいですね。それなのに僕は勝手に勘違いして最低なことをしてしまって、今も困らせている。もう、どうせ報われない恋なのだから最後までしっかり伝えよう。 「実は、、、、この企画の相手を応募から選んだのは私なんです。たくさんの写真の中から蒼を見つけて、、、、即決でした。だから、今更言い訳みたいなんですが、その、、、、、ファンである蒼を喜ばせようとあんなキツイ言い方で辛いことを…ふっ、、っ、、ぐすっ」 「ちょ、ちょ、ちょっと!泣かないでって。そのことはもういいからっ!それよりもLeoが僕を選んだの?それって、つまり、、、、、ひ、一目惚れってやつ?」 「ひとめっ//////そ、そうですね、誰かを好きになったのは初めての事なので混乱しています。」 「え、有名人なのに…そんな相手が僕でごめん。」 「いえ、蒼でよかったです。僕の自業自得でこの恋は成就しませんが、蒼に出会えてよかった。謝ってすむ問題ではありませんが、傷つけて本当にすみません。」 「 ……もう気にしなくていいと言ってもLeoは納得しませんよね?じゃあ、僕を惚れさせて下さい。」 「え?」 「僕と一緒に過ごすことで償って下さい。」 「は?」 「だからっ!そのこ、告白を受けます!宜しくお願いしますっ、てこと!まさか、、、、、、好きだけど付き合うのは嫌なの?」 「ま、まさか!!私なんかでいいんですか!?あんなことしてしまったのに…」 「今も体中は痛いし、体調も最悪ですけど、僕は気にしていません。でもあなたは気にして、このまま離れたら何しでかすか…。それなら一緒にいて猛省してもらった方がいいです。そして最後は自分を許してあげて下さい。」 「君は、、、、、優しすぎます。」 「まぁ、僕と一緒にいることで、あなたがいつまでも辛い気持ちを引きずるっていうなら、ここでお別れです。」 「ちょ、待って!チャンスを下さい。必ず償って、そして私の事を好きになってもらいます!そうなるように頑張りますから!」 「はいはい、ほどほどにね…」 「蒼、本当にありがとう。ますます惚れました。」 「Leoが惚れてどうするの……雰囲気を壊して申し訳ないけど、一回寝ていい?ちょっと疲れちゃった。」 「す、すみませんっ!まずは精一杯看病しますので、安心して下さい。」 「ただ、静かに傍に居てくれたらいいよ。僕が眠ったら、、、仕事、、に、、行って…」 「…っ」 仕事なんか行けるわけない。疲れ果てて眠っているはずなのに、その手には私のシャツが握られている。この子はどれだけ優しいんでしょう。せっかく蒼からもらったこのチャンスを無駄にせず、蒼の傍から絶対離れず、蒼に尽くして、好きになってもらえるように頑張ります。 「蒼、本当にありがとう。」
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