エピローグ

1/4
前へ
/34ページ
次へ

エピローグ

 次の瞬間、里香はベッドで飛び起きた。  自宅だった。  拘束されていない。  自由だ。  彼女は混乱してスマホを取った。両親に電話する。  「お母さん、私、統合失調じゃない」  「何言ってるの。当たり前でしょ」  どこから夢だったかわからない。  結末はそれなりに美味しかったし、里香は安堵しかけた。  しかし、自宅前の騒ぎに気が付いて出てみると、突然マスコミにもみくちゃにされた。  「警察に何を頼まれたのですか?」  里香は知らないうちに世界的有名人になっていた。  彼女が巴を脅した映像と音声が、ユーチューブで公開されている。  なら巴が煙のように消えたのも話題になったかと思ったら、映像の中の彼はしっかりしていた。
/34ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加