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『ニットです。
雪ちゃん誕生日おめでとう!
つららちゃんのピアノ、ほんとすごかった。
いつか生で聴きたいよ。
今日は願書書かされた。
ザ・現実。
受験もやだし、その先の高校生活も不安しかない。
同じ中学の人があんまり受験しないところだから、人間関係リセットできるかなぁ。
リア友ほんといない。
その分、この雪降る世界は居心地がいいよ、すっごく。
あったかい。
雪降ってんのにね。』
『雪です。
今日は雨だった。
道はぐちゃぐちゃだけど、でも雨の音も好き。
家から出られないようなあの閉塞感が、心地いいんだよね。
ニットちゃん、お祝いありあとう!
ニットちゃんも、もうすぐ誕生日だね。
受験かぁ。
大変だよね。
私も二年後、不安だなぁ。
リア友については、私はいないわけではないけど、でもやっぱり雪降る世界は特別だな。
なんか学校では、普通の人を装ってしまう。
つまんないときでも楽しそうなふりとかもしなくちゃいけなくて、ときどきアホらしくなる。
もしかして、まだ中学に慣れてないんかな。
小学生向けのファンタジー小説のシリーズが好きなんだけど、それを知られるのも恥ずかしくて図書館とかもこそこそ行ってる。
しかも、地元だと同じ中学の人がいるかもしれないから、一駅先のところ。
このブログのことも、リアルの人たちには誰にも話してない。
恥ずかしいからじゃないよ。
つららちゃんとニットちゃんは、私の秘密の友だちで、「雪降る世界」は私の閉ざされた花園だから、みんなに見せたくないんだー。
でも最近は、二人がいるから、別に無理して友だち作んなくてもいいかって思うようになってきた。
もうすぐクラス替えだけど、新学期特有のみんなの「一人になりたくないからだれか友だち作んなきゃ」っていう雰囲気が好きじゃないって、今気がついたかも。
私には、こうして私の雪原があるんだもんね。
学校で一人でも、本当の意味では私は一人じゃないもんね。』
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