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 気が付くと、電気をつけたままベッドの上で寝ていた。  手にはスマホを握り締めている。  ブログの続きはまだまだあるようだったが、睡魔に勝てなくなってきた。  明日も、学校とバイトがある。  きちんと、電気を消して布団に入って寝ることにした。  エアコンもつけず、布団もかけずにうたた寝してしまったので、身体はだいぶ冷えていた。    毛布の優しい温もりの中で身を小さくしながら、そっと隣の部屋の気配をうかがう。  なんの音もしない。  うららはもう、寝たようだ。  雪降る世界。  三人の少女が、それぞれの世界を持ち、それを共有していた場所。  秘密の友だちとの、秘密の交わり。
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