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氷のように冷えた景冬の指先が、秀の手にそっと触れた。
その冷たさが、この夢みたいな出来事は全て現実なのだと物語っていた。
「後で、全部話すね」
「J病院に搬送します。親御さんはそちらに直接来てもらいますが、どなたかお二人、同乗してもらえますか」
「私たちが」
秀の手を離し、景冬が救急車に乗り込む。
秀もそれに続く。
J病院。
ちょうど、一年前も同じ病院の救急処置室に向かった。
同じじゃないか。
どうして。
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