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第四話 学校です
おはようの声、入学式?そんなものないない。
みんながどうしたのと私の足をみます。
折れたということを知らない子たち、本来こんなけがは死ぬしかないわけで、みんなが物珍しそうな顔で見ます。
でもある程度の女子たちは私を見るなりこう言ってくれてうれしかった。
お母さんのパン美味しいねと。
それだけで話は盛り上がっていく。
「ねえ、チャームのそれは何?」
胸にかかっているものを刺しました。
「ああこれ、実は私、物忘れが激しくてさ、忘れないように書き留めてるんだ」
「書き留める?それって紙?」
うん、見る、作ったんだ。
自分で?
うん。
へー。男子も集まり、興味津々で首から下げたメモ帳を見ています。
学校の先生は、シスターと呼ばれる人たちです、教会じゃん。
校長先生は牧師さんです。
でも、私が知っているキリスト教ではないようです。
三人の神様が祭られています。
三人?
太陽の神様、まさか・・・
「ゼウス様だよ」
やっぱり、覚えがありました。
でもほかの二人は違いました。
もう一人は月の女神、ビィーダ、ヴィーナスじゃないんだ。
もう一人は、グルーナと言いました。
何の神様か聞いたら。水、植物、動物、の頂点を支配する神様なんだそうです。
本来グルーナは、すべての声が聞こえるのですが、今は植物の声が聞こえる人たちだけを総称してグルーナと呼んでいるようです。
でも中身は、キリスト教に似た感じがした、枢機卿が王都にいて、司教とか、まあ聞いたことのある組織図が頭をかすめた。
シスターガレット。
若い女性だ。見た目はおとなしそうで、いい人そうなんて思っていたけど。彼女の話を聞いていると、どうも宗教勧誘のように聞こえてなりません。
寄付金を何度も繰り返します、これじゃあ洗脳です。
私は一年生です。
七年ここに通うそうです。早い子は五年で卒業です。
でもお兄ちゃんに習って、文字も読めるし、書けるようになりました。
算数もできます、だから、話を聞いているだけなのは、飽きてきます。
まあ、神様はいなくても、信じる者はすくわれるのでしょうし?
なんだかこの先生を見ていると、うわべだけのいい顔しか見えてきません、裏は、真っ黒だろうな。
あからさまに、見た目で判断、お金をもっていそうな子には声がひっくり返って、あー、こいつ、やばいぞ、そう思いました。
中身は五十五歳いやいや六十過ぎのおばはんです、こんなの学校にも職場にもいたしね。
ああこの人新聞沙汰にならなきゃいいけど…新聞?あれ?なんだ?そりゃ、メモ、メモ。
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